大黄牡丹皮湯の過去問 1/3/2022年度 北関東・甲信越ブロック
Q:
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものはどれか。
体力中等度以上で、下腹部痛があって、便秘しがちなものの月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔(じ)疾に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
1 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
2 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
3 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
4 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
正答
1 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう) あなたの解答
2 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう) あなたの解答
3 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう) あなたの解答 正答
4 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) あなたの解答
解説
×1 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)は、体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸(どうき)がある者の立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ等に適すとされている。強心作用が期待される生薬は含まれず、主に利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する)の排出を促すことを主眼とする。
×2 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんしょうとう)は、体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときにねあせ、頭部の発汗、口の渇きがある者の更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎に適すとされる。
○3 正しい。
×4 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴える者の、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり等に適すとされるが、体の虚弱な人では不向きとされる。
基本事項
漢方処方製剤の特徴
・漢方薬は、漢方医学で用いる薬剤全体を概念的に広く表現する時に用いる言葉で,漢方医学の考え方に沿うように、基本的に生薬を組み合わせて構成された漢方処方に基づく漢方処方製剤(漢方方剤)として存在する。
・漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。
・漢方薬は、使用する人の体質や症状その他の状態に適した処方を既成の処方の中から選択して用いられる。
▼ 漢方薬の定義
・漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。
・漢方薬は、使用する人の体質や症状その他の状態に適した処方を既成の処方の中から選択して用いられる。
▼ 漢方薬の定義
漢方処方製剤の剤形
・現代では、漢方処方製剤の多くは、処方に基づく生薬混合物の浸出液を濃縮して調製された乾燥エキス製剤を散剤等に加工して市販されているが、軟エキス剤、伝統的な煎剤用の刻み生薬の混合物、処方に基づいて調製された丸剤等も存在する。 
漢方処方製剤の副作用
・一般の生活者においては、「漢方薬はすべからく作用が穏やかで、副作用が少ない」などという誤った認識がなされていることがあり、副作用を看過する要因となりやすい。しかし、漢方処方製剤においても、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがあり、また、証に適さない漢方処方製剤が使用されたために、症状の悪化や副作用を引き起こす場合もある。 
代表的な漢方処方製剤
・漢方処方製剤には多くの種類がある。以下で挙げたもの以外の漢方処方製剤は、下記参照先を確認しておこう。
・上で挙げた漢方処方製剤のうち、肥満症または肥胖(ひはん)症(脂肪過多症(肥満症)の漢方医学における呼称)に用いられる防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、大柴胡湯(だいさいことう)については、どのような肥満症にも適すわけではない。また、基本的に肥満症では、糖質や脂質を多く含む食品の過度の摂取を控える、日常生活に適度な運動を取り入れるなど、生活習慣の改善を図ることが重要である。
・上で挙げた漢方処方製剤のうち、肥満症または肥胖(ひはん)症(脂肪過多症(肥満症)の漢方医学における呼称)に用いられる防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、大柴胡湯(だいさいことう)については、どのような肥満症にも適すわけではない。また、基本的に肥満症では、糖質や脂質を多く含む食品の過度の摂取を控える、日常生活に適度な運動を取り入れるなど、生活習慣の改善を図ることが重要である。桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
「証」に合った処方が重要
・繰り返すが、漢方処方製剤を利用する場合、患者の「証」に合った漢方処方が選択されれば効果が期待できるが、合わないものが選択された場合には、効果が得られないばかりでなく、副作用を生じやすくなる。
・そのため、それぞれの製剤について、その効能効果の欄に記載されている「証」の概念を良く理解し、漢方薬が使用される人の体質と症状を十分に踏まえ、処方が選択されることが重要となる。
・従って、一般の生活者が一般用医薬品として漢方薬を購入する際には、漢方処方製剤を使用しようとする人の「証」(体質及び症状)を理解し、その「証」にあった漢方処方を選択することが出来るよう、医薬品の販売等に従事する専門家が助言を行い、漢方処方製剤の適正使用を促していくことが重要である。
・そのため、それぞれの製剤について、その効能効果の欄に記載されている「証」の概念を良く理解し、漢方薬が使用される人の体質と症状を十分に踏まえ、処方が選択されることが重要となる。
・従って、一般の生活者が一般用医薬品として漢方薬を購入する際には、漢方処方製剤を使用しようとする人の「証」(体質及び症状)を理解し、その「証」にあった漢方処方を選択することが出来るよう、医薬品の販売等に従事する専門家が助言を行い、漢方処方製剤の適正使用を促していくことが重要である。
漢方処方製剤使用の注意
・漢方処方製剤の使用にあたっては、「生後3カ月未満の乳児には使用しない」など、注意すべきポイントがある。 
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。