2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/XII 禁煙補助剤
Q:
禁煙補助剤(咀嚼(そしゃく)剤)に関する以下の記述について、()の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
タバコの煙に含まれるニコチンは、肺胞の毛細血管から血液中に取り込まれると、すみやかに脳内に到達し、脳の情動を司る部位に働いて(ア)、リラックス効果などをもたらす。
また、ニコチンは(イ)を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を増強させるおそれがある。
口腔内が(ウ)になるとニコチンの吸収が低下するため、咀嚼剤の禁煙補助剤を使用する際には注意が必要である。
ア イ
ウ
1 催眠 交感神経系 酸性
2 催眠 副交感神経系 酸性
3 催眠 副交感神経系 アルカリ性
4 覚醒(かくせい) 交感神経系 酸性
5 覚醒 副交感神経系 アルカリ性
正答
ア イ
ウ
1 催眠 交感神経系 酸性 あなたの解答
2 催眠 副交感神経系 酸性 あなたの解答
3 催眠 副交感神経系 アルカリ性 あなたの解答
4 覚醒(かくせい) 交感神経系 酸性 あなたの解答 正答
5 覚醒 副交感神経系 アルカリ性 あなたの解答
解説
×1 選択肢4が正しい。
×2 選択肢4が正しい。
×3 選択肢4が正しい。
○4 正しい組み合わせ。
×5 選択肢4が正しい。
基本事項
ニコチンの効果と離脱症状
・タバコの煙に含まれるニコチンは、肺胞の毛細血管から血液中に取り込まれると、すみやかに脳内に到達し、脳の情動を司る部位に働いて覚醒(かくせい)、リラックス効果などをもたらす。
・ただい、習慣的な喫煙により、喫煙していないと次第に体の調子が悪く感じられるようになる。血中のニコチン濃度の低下によって、イライラ感、集中困難、落ち着かない等のニコチン離脱症状(禁断症状)が現れ、喫煙習慣からの離脱(禁煙)が困難になる。
▼ ニコチンのはたらきとニコチン離脱症状
・ただい、習慣的な喫煙により、喫煙していないと次第に体の調子が悪く感じられるようになる。血中のニコチン濃度の低下によって、イライラ感、集中困難、落ち着かない等のニコチン離脱症状(禁断症状)が現れ、喫煙習慣からの離脱(禁煙)が困難になる。
▼ ニコチンのはたらきとニコチン離脱症状
ニコチン離脱症状への対処
・禁煙に伴うイライラ感、集中困難、落ち着かないなどのニコチン離脱症状は、通常、禁煙開始から1〜2週間の間に起きることが多い。
・日常生活の中では、日々感じるストレスに対して、喫煙以外のリラックス法を実践すること、スポーツ、散歩、趣味等のタバコを忘れる努力をすることなどが有益とされる。
・日常生活の中では、日々感じるストレスに対して、喫煙以外のリラックス法を実践すること、スポーツ、散歩、趣味等のタバコを忘れる努力をすることなどが有益とされる。
禁煙補助剤
・禁煙補助剤は、ニコチン置換療法に使用される、ニコチンを有効成分とする医薬品である。
・噛むことにより口腔内でニコチンが放出され、口腔粘膜から吸収されて循環血液中に移行する咀嚼(そしゃく)剤と、1日1回皮膚に貼付することによりニコチンが皮膚を透過して血中に移行するパッチ製剤がある。
▼ 禁煙補助剤(咀嚼剤、パッチ剤)
・噛むことにより口腔内でニコチンが放出され、口腔粘膜から吸収されて循環血液中に移行する咀嚼(そしゃく)剤と、1日1回皮膚に貼付することによりニコチンが皮膚を透過して血中に移行するパッチ製剤がある。
▼ 禁煙補助剤(咀嚼剤、パッチ剤)
ニコチン離脱症状の軽減が、禁煙達成には重要
・禁煙補助剤の使用によりニコチン離脱症状を徐々に軽減させることが、禁煙達成には重要とされる。注意点もあるので確認しておこう。 
相互作用
・禁煙補助剤の使用にあたっては「口内を酸性にしない」「喫煙を完全に止めた上で使用する」など、注意すべき点がある。また、持病によっては、禁煙補助剤の使用の適否について医師等に相談すべきケースもあるので、以下確認しておこう。 
禁煙補助剤(咀嚼剤)使用のポイント
・禁煙補助剤の咀嚼(そしゃく)剤の使用では、「ガムのように噛まずにゆっくり噛む」「1度に1個だけ使用する」など、気をつけたいポイントがある。確認しておこう。 
主な副作用、相互作用、禁煙達成へのアドバイス・受診勧奨
・禁煙補助剤は、使用にあたり副作用や相互作用などが現れる可能性がある。また、焦らず治療することが禁煙達成に効果的である。
禁煙補助剤の使用を避けるべき人
・禁煙補助剤は、誰もが使用できるわけではない。以下挙げる人では、使用を避けるべきである。
▼ 禁煙補助剤の使用を避けるべき人
▼ 禁煙補助剤の使用を避けるべき人
ニコチン置換療法
・禁煙を達成するには、本人の禁煙の意思に加えて、ニコチン離脱症状を軽減するニコチン置換療法が有効とされる。
・ニコチン置換療法は、ニコチンの摂取方法を喫煙以外に換えて離脱症状の軽減を図りながら徐々に摂取量を減らし、最終的にニコチン摂取をゼロにする方法である。
・ニコチン置換療法は、ニコチンの摂取方法を喫煙以外に換えて離脱症状の軽減を図りながら徐々に摂取量を減らし、最終的にニコチン摂取をゼロにする方法である。
マオウ(麻黄)
・マオウ科のEphedra sinica Stapf、Ephedra intermedia Schrenk et C. A. Meyer または Ephedra equisetina Bungeの地上茎を基原とする生薬で、かぜ薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬に配合される。漢方処方製剤でもよく用いられるが、依存性がある生薬成分であることには注意したい。
・かぜ薬に配合されるマオウは、アドレナリン作動成分のプソイドエフェドリン塩酸塩と同様の作用を示す。つまり、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を持つ。
・鎮咳去痰薬に配合された場合、中枢神経系に対する作用が鎮咳去痰薬に含まれる他の成分に比べ強いとされる・気管支拡張のほか、発汗促進、利尿等の作用も期待される。
▼ マオウ(麻黄)
マオウを含むものは「相談すること」の対象となることが多い
・マオウ(構成生薬にマオウを含む漢方処方製剤やアドレナリン作動成分も同様。)は、交感神経系への刺激作用によって、心臓病、高血圧、糖尿病または甲状腺機能亢進症の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。また、心臓血管系や、肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられる。
・これらの診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。
▼ 心臓病
・「心臓病」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため。
▼ 糖尿病
・「糖尿病」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。マオウには肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため
▼ 高血圧
・「高血圧」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため。
▼ 甲状腺機能亢進症
・「甲状腺機能亢進(こうしん)症」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。甲状腺機能亢進症の主症状は交感神経系の緊張等によってもたらされており、交感神経系を興奮させるマオウやアドレナリン作動成分は、症状を悪化させるおそれがあるため。
▼ 排尿困難
・「排尿困難」と診断された人では、構成生薬としてマオウを含む漢方処方製剤の使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。排尿筋の弛緩(しかん)と括約筋の収縮が起こり、尿の貯留をきたすおそれがあるため。特に、前立腺肥大症を伴っている場合、尿閉を引き起こすおそれがあるため。
▼ 高齢者
・高齢者では、心臓病や高血圧、糖尿病の基礎疾患がある場合が多く、また、一般的に心悸亢進(しんきこうしん)や血圧上昇、血糖値上昇を招きやすいので、マオウを使用する前にその適否を十分考慮し、使用する場合にはそれらの初期症状等に常に留意する等、慎重な使用がなされることが重要である。
・かぜ薬に配合されるマオウは、アドレナリン作動成分のプソイドエフェドリン塩酸塩と同様の作用を示す。つまり、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を持つ。
・鎮咳去痰薬に配合された場合、中枢神経系に対する作用が鎮咳去痰薬に含まれる他の成分に比べ強いとされる・気管支拡張のほか、発汗促進、利尿等の作用も期待される。
▼ マオウ(麻黄)
マオウを含むものは「相談すること」の対象となることが多い・マオウ(構成生薬にマオウを含む漢方処方製剤やアドレナリン作動成分も同様。)は、交感神経系への刺激作用によって、心臓病、高血圧、糖尿病または甲状腺機能亢進症の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。また、心臓血管系や、肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられる。
・これらの診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。
▼ 心臓病
・「心臓病」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため。
▼ 糖尿病
・「糖尿病」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。マオウには肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあるため
▼ 高血圧
・「高血圧」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。交感神経興奮作用により血圧を上昇させ、高血圧を悪化させるおそれがあるため。
▼ 甲状腺機能亢進症
・「甲状腺機能亢進(こうしん)症」と診断された人では、マオウの使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。甲状腺機能亢進症の主症状は交感神経系の緊張等によってもたらされており、交感神経系を興奮させるマオウやアドレナリン作動成分は、症状を悪化させるおそれがあるため。
▼ 排尿困難
・「排尿困難」と診断された人では、構成生薬としてマオウを含む漢方処方製剤の使用にあたり「相談すること」と記載することとされている。排尿筋の弛緩(しかん)と括約筋の収縮が起こり、尿の貯留をきたすおそれがあるため。特に、前立腺肥大症を伴っている場合、尿閉を引き起こすおそれがあるため。
▼ 高齢者
・高齢者では、心臓病や高血圧、糖尿病の基礎疾患がある場合が多く、また、一般的に心悸亢進(しんきこうしん)や血圧上昇、血糖値上昇を招きやすいので、マオウを使用する前にその適否を十分考慮し、使用する場合にはそれらの初期症状等に常に留意する等、慎重な使用がなされることが重要である。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。