2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)
口腔咽喉薬・うがい薬(含嗽(がんそう)薬)及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア トローチ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部に速やかに行き渡るよう、噛み砕いて飲み込むことが重要である。
イ アズレンスルホン酸ナトリウムは、口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えたりすることを目的として用いられる。
ウ ヨウ素系殺菌消毒成分が口腔内に使用される場合、結果的にヨウ素の摂取につながり、甲状腺におけるホルモン産生に影響を及ぼす可能性がある。
エ 桔梗湯(ききょうとう)は、体力に関わらず使用でき、喉が腫れて痛み、ときに咳がでるものの扁桃(へんとう)炎、扁桃周囲炎に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、食欲不振、胃部不快感等の副作用が現れやすく、不向きとされる。
1(ア、イ)
2(ア、エ)
3(イ、ウ)
4(ウ、エ)
正答
1(ア、イ) あなたの解答
2(ア、エ) あなたの解答
3(イ、ウ) あなたの解答
4(ウ、エ) あなたの解答 正答
解説
×ア トローチ剤やドロップ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部に行き渡るよう、かみ砕かずに口中でゆっくり溶かすように使用する。かみ砕いてしまうと効果は期待できない。
×イ アズレンスルホン酸ナトリウムは、炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して配合されている。口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えるのはセチルピリジニウム塩化物やポビドンヨードなどの殺菌消毒成分である。
○ウ 正しい。
○エ 正しい。
基本事項
炎症を和らげる成分(抗炎症成分)
・炎症を和らげる成分として、抗炎症成分(リゾチーム塩酸塩、グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸)と、炎症部位の修復成分(アズレンスルホン酸ナトリウム)が用いられる。それぞれの特徴を確認しておこう。

ヨウ素系殺菌消毒成分と甲状腺ホルモン
・ヨウ素系殺菌消毒成分が口腔内に使用される場合、結果的にヨウ素の摂取につながり、甲状腺におけるホルモン産生に影響を及ぼす可能性がある。甲状腺の役割とヨウ素との関係については以下参照。

口腔咽喉薬
・口腔咽喉(こうくういんこう)薬は、口腔内または咽頭部の粘膜に局所的に作用して、それらの部位の炎症による痛み、腫れ等の症状の緩和を主たる目的とするものである。

・トローチ剤やドロップ剤、口腔内に噴霧または塗布して使用する外用液剤が用いられる。

医薬部外品に分類される口腔咽喉薬、含嗽薬
・以下の条件に当てはまる口腔咽喉(こうくういんこう)薬、含嗽(がんそう)薬は、医薬部外品として扱われている。 有効成分が「生薬成分」「グリチルリチン酸二カリウム」「セチルピリジニウム塩化物」等のみからなる製品で、効能・効果が「痰(たん)、喉の炎症による声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み、喉の腫れ、口腔内や喉の殺菌・消毒・洗浄または口臭の除去」の範囲に限られるもの。
ショック(アナフィラキシー)
・ヨウ素系殺菌消毒成分またはクロルヘキシジングルコン酸塩が配合されたものでは、まれにショック(アナフィラキシー)のような全身性の重篤な副作用を生じることがある。これらの成分に対するアレルギーの既往歴がある人では、使用を避ける必要がある。
ヨウ素系殺菌消毒成分のその他の副作用
・ヨウ素系殺菌消毒成分は、胎児や乳児への影響が懸念されるほか、銀の変色などにも気をつけたい。まとめて確認しておこう。

抗ヒスタミン成分
・咽頭の粘膜に付着したアレルゲンによる喉の不快感等の症状を鎮めることを目的として、口腔咽喉薬にクロルフェニラミンマレイン酸塩のような抗ヒスタミン成分が配合されている場合がある。

バセドウ病、橋本病の人はヨウ素系殺菌消毒成分の使用に注意
・バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の診断を受けた人では、その治療に悪影響(治療薬の効果減弱など)を生じるおそれがあるため、ヨウ素系殺菌消毒成分を使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。

口腔咽喉薬・含嗽薬に関する一般的な注意事項
・口腔咽喉薬、含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるが、成分の一部が口腔や咽頭の粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあるため、配合成分によっては注意を要する場合がある。
・特に、口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、刺激感等が現れやすいほか、循環血流中への移行による全身的な影響も生じやすくなる。
含嗽薬
・含嗽薬(がんそうやく)は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去等を目的とする外用液剤である。
・用時水に希釈または溶解してうがいに用いる、又は患部に塗布した後、水でうがいする。

・含嗽薬には、ほかに胸部や喉の部分に適用することにより、有効成分が体温により温められて揮散し、吸入されることで鼻づまりやくしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和を目的とする外用剤(塗り薬または貼り薬)があるが、現在のところ、医薬品となっている製品はなく、いずれも医薬部外品(鼻づまり改善薬)として製造販売されている。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。