2025年度 北海道・東北ブロック 登録販売者試験 過去問/2 口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)
口腔咽喉薬及びうがい薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a トローチ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部に行き渡るよう、噛み砕いて使用することが望ましい。
b 口腔咽喉薬は、成分の一部が口腔や咽頭の粘膜から吸収されて循環血流中に入り、全身的な影響を生じることがある。
c 水で用時希釈又は溶解して使用するうがい薬は、調製した濃度が濃いほど十分な効果が得られる。
d 口腔内に噴射して使用する外用液剤は、息を吸いながら噴射することが望ましい。
a b c d
1 正 誤 正 正
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 正 誤 誤
正答
a b c d
1 正 誤 正 正 あなたの解答
2 誤 正 正 正 あなたの解答
3 正 誤 正 誤 あなたの解答
4 正 正 誤 誤 あなたの解答
5 誤 正 誤 誤 あなたの解答 正答
解説
×a トローチ剤やドロップ剤は、有効成分が口腔内や咽頭部に行き渡るよう、かみ砕かずに口中でゆっくり溶かすように使用する。かみ砕いてしまうと効果は期待できない。
○b 正しい。
×c 含嗽(がんそう)薬(うがい薬)は、水で用時希釈又は溶解して使用するものが多いが、調製した濃度が濃すぎても薄すぎても効果が十分得られない。
×d 噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、軽く息を吐きながら噴射することが望ましい。
基本事項
口腔咽喉薬
・口腔咽喉(こうくういんこう)薬は、口腔内または咽頭部の粘膜に局所的に作用して、それらの部位の炎症による痛み、腫れ等の症状の緩和を主たる目的とするものである。

・トローチ剤やドロップ剤、口腔内に噴霧または塗布して使用する外用液剤が用いられる。

口腔咽喉薬・含嗽薬に関する一般的な注意事項
・口腔咽喉薬、含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるが、成分の一部が口腔や咽頭の粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあるため、配合成分によっては注意を要する場合がある。
・特に、口内炎などにより口腔内にひどいただれがある人では、刺激感等が現れやすいほか、循環血流中への移行による全身的な影響も生じやすくなる。
含嗽薬
・含嗽薬(がんそうやく)は、口腔及び咽頭の殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去等を目的とする外用液剤である。
・用時水に希釈または溶解してうがいに用いる、又は患部に塗布した後、水でうがいする。

・含嗽薬には、ほかに胸部や喉の部分に適用することにより、有効成分が体温により温められて揮散し、吸入されることで鼻づまりやくしゃみ等のかぜに伴う諸症状の緩和を目的とする外用剤(塗り薬または貼り薬)があるが、現在のところ、医薬品となっている製品はなく、いずれも医薬部外品(鼻づまり改善薬)として製造販売されている。
抗ヒスタミン成分
・咽頭の粘膜に付着したアレルゲンによる喉の不快感等の症状を鎮めることを目的として、口腔咽喉薬にクロルフェニラミンマレイン酸塩のような抗ヒスタミン成分が配合されている場合がある。

医薬部外品に分類される口腔咽喉薬、含嗽薬
・以下の条件に当てはまる口腔咽喉(こうくういんこう)薬、含嗽(がんそう)薬は、医薬部外品として扱われている。 有効成分が「生薬成分」「グリチルリチン酸二カリウム」「セチルピリジニウム塩化物」等のみからなる製品で、効能・効果が「痰(たん)、喉の炎症による声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み、喉の腫れ、口腔内や喉の殺菌・消毒・洗浄または口臭の除去」の範囲に限られるもの。
局所保護成分(グリセリン)
・喉の粘膜を刺激から保護する成分として、グリセリンが配合されている場合がある。
・日本薬局方収載の複方ヨード・グリセリンは、グリセリンにヨウ化カリウム、ヨウ素、ハッカ水、液状フェノール等を加えたもので、喉の患部に塗布して殺菌・消毒に用いられる。
受診勧奨
・飲食物を飲み込むときに激しい痛みを感じるような場合には、扁桃蜂巣炎(へんとうほうそうえん。扁桃の回りの組織が細菌の感染により炎症を起こした状態)や扁桃膿瘍(へんとうのうよう。扁桃の部分に膿(う)みが溜まった状態)などを生じている可能性もあり、早期に医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
・声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み等の症状は、かぜの症状の一部として起こることが多く、通常であれば、かぜの寛解とともに治まる。喉を酷使していないにもかかわらず症状が数週間以上続く場合には、喉頭癌等の重大な疾患が原因となっている可能性もあるので、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
ラタニア
・ラタニアは、クラメリア科のクラメリア・トリアンドラ及びその同属植物の根を基原とする生薬である。
・咽頭粘膜をひきしめる(収斂)作用により炎症の寛解を促す効果を期待して用いられる。
殺菌消毒成分
・殺菌消毒成分は、口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えることを目的として用いられる。成分の種類は多く、成分によって注意すべき点も異なる。

炎症を和らげる成分(抗炎症成分)
・炎症を和らげる成分として、抗炎症成分(リゾチーム塩酸塩、グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸)と、炎症部位の修復成分(アズレンスルホン酸ナトリウム)が用いられる。それぞれの特徴を確認しておこう。

出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。