2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/1 咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)
Q:
鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア グアイフェネシンは、延髄の咳嗽(がいそう)中枢に作用して、咳(せき)を抑える。
イ トリメトキノール塩酸塩水和物は、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用して弛緩(しかん)させる。
ウ ブロムヘキシン塩酸塩は、抗炎症作用を有し、気道の炎症を和らげる。
エ カルボシステインは、痰(たん)の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させるとともに、粘液成分の含量比を調整することにより、痰(たん)の切れを良くする。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 誤 誤 誤 正
正答
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正 あなたの解答
2 正 誤 誤 誤 あなたの解答
3 誤 正 誤 正 あなたの解答
4 誤 誤 正 誤 あなたの解答
5 誤 誤 誤 正 あなたの解答 正答
解説
×ア グアイフェネシンは去痰成分の一つであり、気道粘膜からの粘液分泌を促進する作用がある。なお、延髄の咳嗽(がいそう)中枢に作用して咳(せき)を抑える鎮咳成分として、麻薬性鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸や非麻薬性鎮咳成分のノスカピンなどが配合される。
×イ トリメトキノール塩酸塩水和物は、アドレナリン作動成分の一つで、自律神経系(交感神経と副交感神経)のうち、交感神経を刺激して気管支を拡張させる成分である。なお、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用し、弛緩(しかん)させ、気管支を拡張させるのはジプロフィリン等のキサンチン系成分である。
×ウ ブロムヘキシン塩酸塩は痰の切れを良くする去痰成分の一つで、分泌促進作用・溶解低分子化作用・線毛運動促進作用を示す。なお、気道の炎症を和らげる抗炎症成分として鎮咳去痰薬に配合される成分として、トラネキサム酸やグリチルリチン酸二カリウム、カンゾウが挙げられる。
○エ 正しい。
基本事項
カンゾウの特徴
・カンゾウは、マメ科のGlycyrrhiza uralensis FischerまたはGlycyrrhiza glabra Linné の根及びストロンで、ときには周皮を除いたもの(皮去りカンゾウ)を基原とする生薬である。・カンゾウは、グリチルリチン酸による抗炎症作用のほか、気道粘膜からの粘液分泌を促す等の作用も期待される。
・用途は幅広く、多くの漢方処方製剤に配合されるほか、小児鎮静薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬、かぜ薬、内服アレルギー用薬や痔疾用薬などでも用いられることがある。
▼ カンゾウ
▼ 甘草湯
・甘草湯(かんぞうとう)は、構成生薬がカンゾウのみからなる漢方処方製剤で、体力に関わらず使用でき、激しい咳(せき)、咽喉痛、口内炎、しわがれ声に、外用では痔(じ)・脱肛(だっこう)の痛みに用いられる。日本薬局方収載のカンゾウも、煎薬として同様の目的で用いられる。
・いずれについても、短期間の服用にとどめ、連用しないこととされており、5〜6回使用しても咳や喉の痛みが鎮まらない場合には、漫然と継続せず、いったん使用を中止し、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。・なお、甘草湯(かんぞうとう)のエキス製剤は乳幼児にも使用されることがあるが、その場合、体格の個人差から体重あたりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあり、特に留意される必要がある。
▼ カンゾウの注意点
■ 偽アルドステロン症・カンゾウを大量に摂取するとグリチルリチン酸の大量摂取につながり、偽アルドステロン症を起こすおそれがある。・むくみ、心臓病、腎臓病または高血圧のある人や高齢者では、偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、それらの人に1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上の製品を使用する場合は、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に相談する等、事前にその適否を十分考慮するとともに、偽アルドステロン症の初期症状に常に留意する等、慎重に使用する必要がある。なお、どのような人が対象であっても、1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上となる製品は、長期連用を避ける。
■ カンゾウの摂取総量に注意・カンゾウは、かぜ薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくない。また、甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要である。
・用途は幅広く、多くの漢方処方製剤に配合されるほか、小児鎮静薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬、かぜ薬、内服アレルギー用薬や痔疾用薬などでも用いられることがある。
▼ カンゾウ

▼ 甘草湯
・甘草湯(かんぞうとう)は、構成生薬がカンゾウのみからなる漢方処方製剤で、体力に関わらず使用でき、激しい咳(せき)、咽喉痛、口内炎、しわがれ声に、外用では痔(じ)・脱肛(だっこう)の痛みに用いられる。日本薬局方収載のカンゾウも、煎薬として同様の目的で用いられる。
・いずれについても、短期間の服用にとどめ、連用しないこととされており、5〜6回使用しても咳や喉の痛みが鎮まらない場合には、漫然と継続せず、いったん使用を中止し、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。・なお、甘草湯(かんぞうとう)のエキス製剤は乳幼児にも使用されることがあるが、その場合、体格の個人差から体重あたりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあり、特に留意される必要がある。
▼ カンゾウの注意点
■ 偽アルドステロン症・カンゾウを大量に摂取するとグリチルリチン酸の大量摂取につながり、偽アルドステロン症を起こすおそれがある。・むくみ、心臓病、腎臓病または高血圧のある人や高齢者では、偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、それらの人に1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上の製品を使用する場合は、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に相談する等、事前にその適否を十分考慮するとともに、偽アルドステロン症の初期症状に常に留意する等、慎重に使用する必要がある。なお、どのような人が対象であっても、1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上となる製品は、長期連用を避ける。
■ カンゾウの摂取総量に注意・カンゾウは、かぜ薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくない。また、甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要である。
気管支を拡げる成分(気管支拡張成分)
・気管支を拡げる成分として、交感神経系を刺激して気管支を拡張させるアドレナリン作動成分やマオウと、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用して弛緩(しかん)させ、気管支を拡張させるキサンチン系成分(ジプロフィリン等)がある。
・より細かく分類すると、以下のように分けられる。アドレナリン作動成分は、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
・マオウは、アドレナリン作動成分と同様の作用を示す生薬成分で、気管支拡張のほか、発汗促進、尿量増加(利尿)等の作用も期待される。
・マオウは、アドレナリン作動成分と同様の作用を示す生薬成分で、気管支拡張のほか、発汗促進、尿量増加(利尿)等の作用も期待される。
代表的な配合成分等、主な副作用
・鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬には、咳を鎮める成分、気管支を拡げる成分、痰の切れを良くする成分、気道の炎症を和らげる成分等を組み合わせて配合されている。 
カンゾウの注意点
・カンゾウを大量に摂取するとグリチルリチン酸の大量摂取につながり、偽アルドステロン症を起こすおそれがある。
・むくみ、心臓病、腎臓病または高血圧のある人や高齢者では、偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、それらの人に1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上の製品を使用する場合は、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に相談する等、事前にその適否を十分考慮するとともに、偽アルドステロン症の初期症状に常に留意する等、慎重に使用する必要がある。
・どのような人が対象であっても、1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上となる製品は、長期連用を避ける。
・カンゾウは、かぜ薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくない。また、甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要である。
・むくみ、心臓病、腎臓病または高血圧のある人や高齢者では、偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、それらの人に1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上の製品を使用する場合は、治療を行っている医師または処方薬の調剤を行った薬剤師に相談する等、事前にその適否を十分考慮するとともに、偽アルドステロン症の初期症状に常に留意する等、慎重に使用する必要がある。
・どのような人が対象であっても、1日最大服用量がカンゾウ(原生薬換算)として1g以上となる製品は、長期連用を避ける。
・カンゾウは、かぜ薬や鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくない。また、甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要である。
鎮咳去痰薬とは
・鎮咳去痰(ちんがいきょたん)薬は、咳(せき)を鎮める、痰(たん)の切れを良くする、また、喘息(ぜんそく)症状を和らげることを目的とする医薬品の総称である。
▼ 鎮咳去痰薬の作用
▼ 鎮咳去痰薬の作用
キョウニン(杏仁)
・バラ科のホンアンズ、アンズ等の種子を基原とする生薬。
・体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽(がいそう)中枢を鎮静させる作用を示すとされる。
▼ キョウニン
・体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽(がいそう)中枢を鎮静させる作用を示すとされる。
▼ キョウニン

咳と喘息
・気道粘膜に炎症を生じたときにも咳が誘発され、また、炎症に伴って気管や気管支が収縮して喘息(ぜんそく)(息が切れて、喉がゼーゼーと鳴る状態)を生じることもある。
抗ヒスタミン成分
・咳(せき)や喘息(ぜんそく)、気道の炎症は、アレルギー【語句解説】に起因することがあり、鎮咳(ちんがい)成分や気管支拡張成分、抗炎症成分の働きを助ける目的で、以下の抗ヒスタミン成分が配合されることがある。
・気道粘膜での粘液分泌を抑制することで痰(たん)が出にくくなることがあるため、痰の切れを良くしたい場合は併用に注意する必要がある。
【語句解説】アレルギー
・アレルギーによる気管支喘息(ぜんそく)は、炎症による粘膜の腫れにより、気道の過敏性が亢進して、気管支の内径が狭くなるとともに、ヒスタミン等の物質が気管支を収縮させることで引き起こされる。
・気道粘膜での粘液分泌を抑制することで痰(たん)が出にくくなることがあるため、痰の切れを良くしたい場合は併用に注意する必要がある。
【語句解説】アレルギー・アレルギーによる気管支喘息(ぜんそく)は、炎症による粘膜の腫れにより、気道の過敏性が亢進して、気管支の内径が狭くなるとともに、ヒスタミン等の物質が気管支を収縮させることで引き起こされる。
心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の人の症状を悪化させるおそれ
・アドレナリン作動成分及びマオウ(構成生薬にマオウを含む漢方処方製剤も同様。)については、気管支に対する作用のほか、交感神経系への刺激作用によって、心臓血管系や、肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられる。
▼ アドレナリン作動成分の特徴と、症状が悪化する可能性があるもの
▼ アドレナリン作動成分の特徴と、症状が悪化する可能性があるもの
中枢神経系に作用して咳(せき)を抑える成分
・咳を抑えることを目的とする成分のうち、延髄の咳嗽(がいそう)中枢に作用する主なものは以下の通り。なお、麻薬性鎮咳成分(コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩)は、モルヒネと同じ基本構造を持ち、依存性がある。それ以外の成分は、非麻薬性鎮咳成分と呼ばれる。

出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。