2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/2 解熱鎮痛薬
次の表は、ある解熱鎮痛薬に含まれている成分の一覧である。
1錠中
成分 分量
エテンザミド 200mg
アセトアミノフェン 80mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 30mg
無水カフェイン 40mg
この解熱鎮痛薬の成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組合せは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれ、作用の仕組みの違いによる相乗効果を期待して配合される。
イ アセトアミノフェンは、主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすため、末梢における抗炎症作用は期待できない。
ウ アリルイソプロピルアセチル尿素は、ブロモバレリル尿素とは異なり、依存性がないのが特徴である。
エ 無水カフェインは、解熱鎮痛成分の鎮痛作用を増強する効果が期待されることに加え、中枢神経系を刺激して頭をすっきりさせたり、疲労感・倦怠(けんたい)感を和らげる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正
正答
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正 あなたの解答
2 正 正 誤 正 あなたの解答 正答
3 正 誤 誤 誤 あなたの解答
4 誤 正 正 誤 あなたの解答
5 誤 誤 正 正 あなたの解答
解説
○ア 正しい。
○イ 正しい。
×ウ アリルイソプロピルアセチル尿素は、依存性がある成分であることに留意する必要がある。
○エ 正しい。
基本事項
解熱鎮痛成分
・解熱鎮痛成分として、①サリチル酸系解熱鎮痛成分、②アセトアミノフェン、③イブプロフェン、④イソプロピルアンチピリン、生薬成分について、順次解説する。
解熱鎮痛薬のはたらき
・解熱鎮痛薬とは、発熱や痛みの原因となっている病気や外傷を根本的に治すものではなく、病気や外傷が原因で生じている発熱や痛みを緩和するために使用される医薬品(内服薬)の総称である。

・解熱鎮痛成分によって、解熱、鎮痛、抗炎症のいずれの作用が中心的となるかなどの性質が異なる。なお、専ら外用剤として局所的な鎮痛や抗炎症を目的として使用される成分もある。
解熱鎮痛成分が使用上の注意の記載で「相談すること」と明記されているケース
・アスピリン、サザピリン、エテンザミド、サリチルアミド、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリンなどを妊娠末期のラットに投与した実験において、胎児に弱い動脈管の収縮がみられたとの報告があるため、妊婦又は妊娠していると思われる人の使用時には「相談すること」とされている。
・なお、アスピリンについては、動物実験(ラット)で催奇形性が表れたとの報告がある。また、イソプロピルアンチピリンについては、化学構造が類似した他のピリン系解熱鎮痛成分において、動物実験(マウス)で催奇形性が報告されている。
解熱鎮痛薬に配合されるその他の成分
・解熱鎮痛薬には、解熱鎮痛成分のほかにも、鎮静成分や胃酸を中和する成分など、様々な成分が配合されている。それぞれの成分の配合の目的については以下の通り。

②アセトアミノフェン
・アセトアミノフェンは、主として中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらす成分である。坐薬(ざやく)として小児の解熱に用いられることもある。詳しい特徴を確認しておこう。

解熱のしくみと副作用、気をつけるべき人
・解熱鎮痛薬は、中枢神経系や腎臓、体の各部(末梢)に作用することで熱を下げる。これらの作用は、胃などの臓器に負担をかけたり、心臓、腎臓、肝臓に障害がある人の症状を悪化させる可能性があるので、気をつけておきたい。

④イソプロピルアンチピリン
・イソプロピルアンチピリンは、一般用医薬品で用いられる唯一のピリン系解熱鎮痛成分である。解熱及び鎮痛の作用は比較的強いが、抗炎症作用は弱いため、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合される。

代表的な配合成分等、主な副作用
・解熱鎮痛成分を中心に、カフェイン類や胃酸を中和する成分など、様々な成分が配合される。

① サリチル酸系解熱鎮痛成分(アスピリン〔アセチルサリチル酸〕、サザピリン、エテンザミド、サリチルアミド)
・アスピリン(アセチルサリチル酸)、サザピリン、エテンザミド、サリチルアミド等を総称して、サリチル酸系解熱鎮痛成分という。注意点や副作用に注意しよう。
・なお、アスピリンは、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を起こしやすく、アスピリンアルミニウム等として胃粘膜への悪影響の軽減を図っている製品もある。

アルコールとの相互作用
・アルコールの作用による胃粘膜の荒れがアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等による胃腸障害を増強するという事実が報告されている。また、アルコールにより、アセトアミノフェンによる肝機能障害も起こりやすくなる。

出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。