小建中湯の過去問 2/3/2023年度 北海道・東北ブロック
Q:
次のうち、小児の疳(かん)を適応症とする漢方処方製剤として、正しいものの組み合わせはどれか。
a 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
b 香蘇散(こうそさん)
c 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
d 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
正答
1(a、b) あなたの解答
2(a、c) あなたの解答
3(b、d) あなたの解答
4(c、d) あなたの解答 正答
解説
×a 誤り。桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)は、体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ない者の関節痛、神経痛に適すとされる。
×b 誤り。香蘇散(こうささん)は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱い者のかぜの初期、血の道症に適すとされる。
◯c 正しい。柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は、体力中等度以上で、精神不安があり、動悸(どうき)、不眠、便秘などを伴う高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)、神経症、更年期神経症、小児夜なき、便秘に適すとされる。
◯d 正しい。小建中湯(しょうけんちゅうとう)は、体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴う者の小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる。
基本事項
漢方処方製剤
・小児の疳(かん)を適応とする漢方処方製剤として、以下の5つが挙げられる。

小児鎮静薬
・小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫といった症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品(生薬製剤・漢方処方製剤)である。
▼ 小児鎮静薬の役割
▼ 小児鎮静薬の役割
夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫
・小児では、特段身体的な問題がなく、基本的な欲求が満たされていても、夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫等の症状が現れることがある。
・これらの症状の原因として、以下のものが考えられる。
・なお、身体的な問題がなく生じる夜泣きやひきつけ、疳(かん)の虫等の症状は、成長に伴って自然に治まるのが普通である。発達段階の一時的な症状と保護者が達観することも重要であり、保護者側の安眠を図ることを優先して小児鎮静薬を使用するのは適当ではない。
代表的な配合生薬等、主な副作用
・小児の疳(かん)は、乾という意味もあるとも言われ、やせて血が少ないことから生じると考えられている。そのため、小児鎮静薬には、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。 
小児の疳を適応症とする生薬成分
・小児の疳(かん)に適すとされる生薬は数多い。以下確認しておこう。 
ゴオウ(牛黄)
・ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢(たんのう)中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。 

ジャコウ(麝香)
・ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香(じゃこう)腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる等の作用があるとされる。 

レイヨウカク(羚羊角)
・ウシ科のサイカレイヨウ(高鼻レイヨウ)等の角を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮める作用等を期待して用いられる。
ジンコウ(沈香)
・ジンチョウゲ科のジンコウ、その他同属植物の材、特にその辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着した部分を採取したものを基原とする生薬である。
・鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。
・鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。

リュウノウ(龍脳)
・中枢神経系の刺激作用による気つけの効果を期待して用いられる。リュウノウ中に存在する主要な物質として、ボルネオールが配合されている場合もある。
▼ リュウノウ
▼ リュウノウ

出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。