大黄牡丹皮湯の過去問 3/3/2022年度 奈良県
腸の薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
a 整腸薬、瀉下薬では、医薬部外品として製造販売されている製品はない。
b トリメブチンマレイン酸塩は、消化管の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされる。
c 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)は、胃腸が弱く下痢しやすい人に適している。
d 麻子仁丸(ましにんがん)は、構成生薬としてダイオウを含む。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
正答
1(a、b) あなたの解答
2(a、c) あなたの解答
3(b、d) あなたの解答 正答
4(c、d) あなたの解答
解説
×a 誤り。整腸薬と瀉下薬には医薬部外品があるが、止瀉薬には存在しない。
○b 正しい。
×c 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)は、体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
○d 正しい。
基本事項
トリメブチンマレイン酸塩
・トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃および腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされる。
▼ トリメブチマレイン酸塩の作用イメージ

整腸薬、止瀉薬、瀉下薬
・下痢や便秘の治療薬として、整腸薬や止瀉(ししゃ)薬、瀉下(しゃげ)薬がある。整腸薬は文字通り腸の調子を整えるはたらきを持つ。「瀉(しゃ)」という文字には「お腹をくだす」という意味があり、止瀉薬は下痢止めの役割を、瀉下薬は下剤や便秘薬の役割を担っている。

・整腸薬、瀉下(しゃげ)薬では、医薬部外品として製造販売されている製品もあるが、それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分(瀉下(しゃげ)薬については、糞便のかさや水分量を増すことにより作用する成分に限られる。)やその上限量が定められている。
・また、効能・効果の範囲も限定される。たとえば、下痢・便秘の繰り返し等の場合における整腸については、医薬品においてのみ認められている。
大腸刺激性瀉下成分は、母乳を与える女性でも注意が必要
・大腸刺激性瀉下成分のうち、センナ、センノシド、ダイオウ、カサントラノールについては、吸収された成分の一部が乳汁中に移行することが知られている。乳児に下痢を生じるおそれがあるので、母乳を与える女性では使用を避けるか、使用期間中の授乳を避ける必要がある。
・構成生薬にダイオウを含む漢方処方製剤においても、同様に、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避けることとされている。

整腸成分
・整腸薬は、腸内細菌の数やバランスを整えたり、腸の活動を促すことで、腸の調子を整える薬である。生菌成分や生薬成分、トリメブチンマレイン酸塩が配合される。

腸の役割
・腸は、胃で細分化された栄養素や水分が、体内に吸収されるために必要な臓器で、小腸と大腸に大別できる。胃で消化された栄養素は、その後小腸、さらには大腸へと移動する。
・小腸では主に栄養素や水分の吸収を行い、一部栄養素の消化も行う。大腸では腸内容物の水分量を調整し、糞便生成を行う。

腸の不調と症状
・腸における消化、栄養成分や水分の吸収が正常に行われなかったり、腸管がその内容物を送り出す運動に異常を生じると、便秘や軟便、下痢といった症状が現れる。

下痢と便秘の主な発生原因
・下痢と便秘は、様々な原因により発生する。体の冷えやストレスで起こることが多いが、慢性の下痢では腸自体の病変も懸念される。また、便意をがまんすることが多い人では慢性の便秘になりやすい。

ケツメイシ
・ケツメイシは、マメ科のエビスグサまたはCassia tora Linnéの種子を基原とする生薬である。
・日本薬局方収載のケツメイシ、ゲンノショウコについては、煎薬として整腸(便通を整える。)、腹部膨満感等に用いられる。
▼ ケツメイシ

ゲンノショウコ
・ゲンノショウコは、フウロソウ科のゲンノショウコの地上部を基原とする生薬である。

出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。