問題を解く
GL319

婦人薬

月経の概要

・女性の月経は、子宮の内壁を覆っている膜(子宮内膜)が剥(はが)れ落ち、血液(経血)と共に排出される生理現象で、一生のうち妊娠可能な期間に、妊娠期間中などを除き、ほぼ毎月、周期的に起こる。

月経の概要

閉経と更年期障害

・加齢とともに卵巣からの女性ホルモンの分泌が減少していき、やがて月経が停止して、妊娠可能な期間が終了することを閉経という。

・閉経の前後には、更年期(閉経周辺期)と呼ばれる移行的な時期があり、体内の女性ホルモンの量が大きく変動することがある。

閉経と更年期障害

・更年期においては、月経周期が不規則になるほか、不定愁訴【語句解説】として血の道症の症状に加え、冷え症、腰痛、頭痛、頭重、ほてり、のぼせ、立ちくらみ等の症状が起こることがある。こうした症候群を更年期障害という。

閉経と更年期障害

【語句解説】不定愁訴

・体のどの部位が悪いのかはっきりしない訴えで、全身の倦怠(けんたい)感や疲労感、微熱感などを特徴とする。更年期障害のほか、自律神経失調症等の心身症の症状として現れることが多い。

血の道症

・血の道症とは、臓器・組織の形態的異常がなく、抑鬱(よくうつ)や寝つきが悪くなる、神経質、集中力の低下等の精神神経症状が現れる病態である。

・血の道症は、月経、妊娠、分娩(ぶんべん)、産褥(さんじょく。分娩後、母体が通常の身体状態に回復するまでの期間)、更年期等の生理現象や、流産、人工妊娠中絶、避妊手術などを原因とする異常生理によって起こるとされ、範囲が更年期障害よりも広く、年齢的に必ずしも更年期に限らない。

血の道症

月経前症候群

・血の道症のうち、月経の約10〜3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状や感情の不安定、抑うつなどの精神症状を主体とするものを、月経前症候群という。

月経前症候群

婦人薬の効能・効果

・婦人薬は、月経及び月経周期に伴って起こる症状を中心として、女性に現れる特有な諸症状(血行不順、自律神経系の働きの乱れ、生理機能障害等の全身的な不快症状)の緩和と、保健を主たる目的とする医薬品である。その効能・効果は幅広いので、以下確認しておこう。

婦人薬の効能・効果

2)代表的な配合成分等、主な副作用

・婦人薬には、女性ホルモン成分や生薬、ビタミンを中心に配合される。詳細は各項目で説明する。

婦人薬の主な配合成分

2)代表的な配合成分等、主な副作用

a 女性ホルモン成分(エチニルエストラジオール)

・女性ホルモン成分を補充する成分として、人工的に合成された女性ホルモンの一種であるエチニルエストラジオールは、エストラジオール(女性ホルモンの一種)を補充するものである。それぞれ適用部位から吸収され、循環血液中に移行する。

・女性ホルモン成分の使用にあたっては、注意すべき点がある。十分確認しておこう。

女性ホルモン成分の使用を避けるべき人と注意点

a 女性ホルモン成分(エチニルエストラジオール)

c ビタミン成分

・疲労時に消耗しがちなビタミンの補給を目的として、以下の成分が配合されることがある。

c ビタミン成分

・また、血行を促進する作用を目的として、ビタミンE(トコフェロールコハク酸エステル等)が配合されることがある。

生薬成分などの重複摂取に注意

・内服で用いられる婦人薬では、複数の生薬成分が配合されている場合が多く、他の婦人薬、生薬成分を含有する医薬品が併用された場合、同じ生薬成分または同種の作用を示す生薬成分が重複摂取となり、効き目が強すぎたり、副作用が起こりやすくなるおそれがある。

生薬成分などの重複摂取に注意

婦人薬の使用が別の疾患に悪影響をおよぼす可能性がある

・以下挙げるケースのように、何らかの疾患を抱えている人が医師の治療を受けている場合、婦人薬の摂取により悪影響を受ける可能性があるので、婦人薬の使用前に適否について医師または薬剤師に相談すべきである。

婦人薬の使用が別の疾患に悪影響をおよぼす可能性がある

月経痛や月経不順、おりものの状態によっては病院へ

・内服で用いられる婦人薬は、比較的作用が穏やかで、ある程度長期間使用することによって効果が得られるとされる。効果の現れ方は、症状や使用する人の体質、体の状態等により異なるが、効果がみられないのに漫然と使用を継続することは適当でない。状況によっては、病院などの医療機関を受診すべきである。

月経痛や月経不順、おりものの状態によっては病院へ

不定愁訴の原因に注意

・頭痛や鬱状態、動悸(どうき)・息切れ等の更年期障害の不定愁訴とされる症状の背景に、原因となる病気が存在する可能性もある。更年期は様々な病気が起こりやすい年齢でもあり、そのような原因が見いだされた場合には、その治療が優先される必要がある。

不定愁訴の原因に注意

・医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、一般用医薬品の使用による対処は一時的なものに止め、症状が継続するようであれば医療機関を受診するよう促していくことが重要である。