2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/行政庁の監視指導、苦情相談窓口
一般の生活者からの医薬品の苦情及び相談並びに行政庁による監視指導に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 医薬品の販売関係の業界団体・職能団体においては、一般用医薬品の販売等に関する苦情を含めた様々な相談を購入者等から受け付ける窓口を設置し、業界内における自主的なチェックと自浄的な是正を図る取り組みがなされている。
イ 独立行政法人国民生活センターは、寄せられた苦情等の内容から、薬事に関する法令への違反、不遵守につながる情報が見出された場合に、行政庁とともに立入検査等によって事実関係を確認のうえ、必要な指導、処分等を行っている。
ウ 消費者団体等の民間団体は、一般の生活者からの苦情等が寄せられるが、生活者に代わって行政庁への通報を行うことはできない。
エ 行政庁の監視指導において、行政庁が命ずる薬事監視員の質問に、薬剤師や登録販売者が正当な理由なく答弁しなかったり、虚偽の答弁を行ったりした場合には、罰則が定められている。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 誤 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 誤
正答
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤 あなたの解答
2 正 誤 誤 正 あなたの解答 正答
3 誤 正 誤 正 あなたの解答
4 誤 正 誤 誤 あなたの解答
5 誤 誤 正 誤 あなたの解答
解説
○ア 文章通り。
×イ 選択肢イの内容は、都道府県知事等の権限の説明となっている。独立行政法人国民生活センターは、生活者へのアドバイスのほか、必要に応じて行政庁への通報や問題提起を行っている。
×ウ 生活者からの苦情等は、消費者団体等の民間団体にも寄せられることがあるが、それらの団体等では、生活者へのアドバイスのほか、必要に応じて行政庁への通報や問題提起を行っている。
○エ 文章通り。
基本事項
医薬品販売関係の業界団体等の窓口
・医薬品の販売関係の業界団体・職能団体においては、一般用医薬品の販売等に関する苦情を含めた様々な相談を購入者等から受けつける窓口を設置し、業界内における自主的なチェックと自浄的是正を図る取り組みもなされている。
c 罰則
・これらの行政庁の監視指導に対して、薬局開設者や医薬品の販売業者が、命ぜられた報告を怠ったり、虚偽の報告をした場合、薬事監視員による立入検査や収去を拒んだり、妨げたり、忌避(きひ)した場合、また、薬剤師や登録販売者を含む従業員が、薬事監視員の質問に対して正当な理由なく答弁しなかったり、虚偽の答弁を行った場合には、「50万円以下の罰金に処する」(法第87条第13号)こととされている。
苦情相談窓口
・一般用医薬品の販売等について、薬局開設者や医薬品の販売業者が適切な業務運営を行っていない場合に、実際に不利益を被るのは、その購入者となる一般の生活者である。
・薬事監視員を任命している行政庁の薬務主管課、保健所、薬事監視事務所等には、薬局や医薬品の販売業の販売広告、販売方法等の一般用医薬品の販売等に関して、生活者からの苦情や相談が寄せられている。
・その苦情等の内容から、薬事に関する法令への違反、不遵守につながる情報が見出された場合には、立入検査等によって事実関係を確認のうえ、問題とされた薬局開設者又は医薬品の販売業者等に対して、必要な指導、処分等を行っている。
・また、そのような生活者からの苦情等は、(独)国民生活センター、各地区の消費生活センター又は消費者団体等の民間団体にも寄せられている。それらの機関、団体等では、生活者へのアドバイスのほか、必要に応じて行政庁への通報や問題提起を行っている。
b 立入検査等
・都道府県知事等は、法第69条第2項に基づき、薬局開設者/医薬品の販売業者が、関係する法の規定またはそれに基づく命令を遵守しているかどうかを確かめるために必要があると認めるときは、以下の対応が可能である。
■ その薬局開設者/医薬品の販売業者に対して必要な報告をさせる。
■ 当該職員(薬事監視員)に、その薬局開設者/医薬品の販売業者が医薬品を業務上取り扱う場所に立ち入り、その構造設備もしくは帳簿書類等を検査させ、従業員その他の関係者に質問させる。
・上記のほかに必要があると認めるときにも、法第69条第6項に基づき、以下の対応が可能である。
■ その薬局開設者/医薬品の販売業者に対して、必要な報告をさせる。
・当該職員(薬事監視員)に、その薬局開設者/医薬品の販売業者が医薬品を業務上取り扱う場所に立ち入らせ、その構造設備もしくは帳簿書類等を検査させ、従業員その他の関係者に質問させ、無承認無許可医薬品、不良医薬品又は不正表示医薬品等の疑いのある物を、試験のため必要な最少分量に限り、収去させることができる。
a 薬事監視員
・厚生労働大臣、都道府県知事、保健所を設置する市(以下「保健所設置市」という。)の市長および特別区の区長は、その職員のうちから薬事監視員を命じ(法第76条の3第1項)、監視指導を行わせている。
・当該薬局の開設許可、販売業の許可を所管する都道府県/保健所設置市/特別区の薬事監視員は、薬局や医薬品の販売業に関する監視指導を行う。
c 廃棄・回収命令等
・厚生労働大臣又は都道府県知事等は、医薬品を業務上取り扱う者(薬局開設者、医薬品の販売業者を含む)に対し、不正表示医薬品、不良医薬品、無承認無許可医薬品等について、廃棄、回収その他公衆衛生上の危険の発生を防止するに足りる措置を採るべきことを命ずることができる(法第70条第1項の規定に基づく廃棄等の命令)。
・また、厚生労働大臣、都道府県知事、保健所設置市の市長又は特別区の区長は、本命令を受けた者がその命令に従わないときや緊急の必要があるときは、その職員(薬事監視員)に、その不正表示医薬品等を廃棄もしくは回収させ、またはその他の必要な処分をさせることができる(法第70条第2項)。
・本命令に違反またはその廃棄その他の処分を拒み、妨げ、もしくは忌避(きひ)した者については、「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第84条第19号)こととされている。
・また、行政庁による命令がなくても、医薬品等の製造販売業者等が、その医薬品等の使用によって保健衛生上の危害が発生または拡大するおそれがあることを知ったときは、これを防止するために廃棄、回収、販売の停止、情報の提供その他必要な措置を講じなければならないこととされており(法第68条の9第1項)、薬局開設者/医薬品の販売業者、薬剤師その他の医薬関係者は、医薬品等の製造販売業者等が行う必要な措置の実施に協力するよう努めなければならないこととされている(法第68条の9第2項)。
行政庁による処分
・行政庁の監視指導の結果、厚生労働大臣、都道府県知事等が必要があると認めるときには、以下の処分を命じることができる。
管理者の変更命令
・都道府県知事等は、薬局の管理者/店舗管理者/区域管理者について、その者に薬事に関する法令またはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、またはその者が管理者として不適当であると認めるときは、その薬局開設者/医薬品の販売業者に対して、その変更を命ずることができる(法第73条の規定に基づく管理者の変更命令)。
・これらの命令に違反した者についても、「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」(法第86条第1項第19号又は第20号)こととされている。
是正命令
・都道府県知事等は、薬局開設者/医薬品の販売業者について、その者に当該薬局の開設/販売業の許可の際に付された条件に違反する行為があったときは、その薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、その条件に対する違反を是正するために必要な措置を採るべきことを命ずることができる(法第72条の4第2項に基づく改善措置命令)。
業務体制の整備命令
・都道府県知事等は、薬局開設者/医薬品の販売業者に対して、一般用医薬品の販売等を行うための業務体制が基準(体制省令)に適合しなくなった場合において、その業務体制の整備を命ずることができ(法第72条の2に基づく命令)、法令の遵守を確保するため措置が不十分であると認める場合においては、その改善に必要な措置を講ずべきことを命ずることができる(法第72条の2の2に基づく命令)
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。