2025年度 九州・沖縄ブロック 登録販売者試験 過去問/Ⅱ 医薬品の安全対策
Q:
医薬品の副作用等の報告制度に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
ア 医療用医薬品のみならず、一般用医薬品に関しても、承認後の調査が製造販売業者に求められている。
イ 製造販売業者には、その製造販売した医薬品の使用によるものと疑われる感染症の発生を知ったときは、厚生労働大臣への報告が義務づけられている。
ウ 医療用医薬品で使用されていた有効成分を一般用医薬品で初めて配合したものについては、承認後の一定期間(概ね3年)、安全性に関する調査及び調査結果の報告が求められている。
エ 登録販売者は、製造販売業者が行う情報収集に協力するよう努めなければならない。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正
正答
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正 あなたの解答 正答
2 正 正 誤 正 あなたの解答
3 正 誤 誤 誤 あなたの解答
4 誤 正 正 誤 あなたの解答
5 誤 誤 正 正 あなたの解答
解説
○ア 文章通り。
○イ 文章通り。
○ウ 文章通り。
○エ 文章通り。
基本事項
副作用症例報告
・医薬品の市販後においても、常にその品質、有効性及び安全性に関する情報を収集し、また、医薬関係者に必要な情報を提供することが、医薬品の適切な使用を確保する観点からも、企業責任として重要なことである。
・製造販売業者等には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務づけられている(下表参照)。なお、実務上は、法第68条の13第3項の規定により、報告書を総合機構に提出することとされている。
▼ 企業からの副作用等の報告
・薬局開設者、医療施設の開設者、医薬品の販売業者又は医師、歯科医師、薬剤師その他の医薬関係者(登録販売者を含む。)においては、法第68条の2の5第2項により、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならないこととされている。
・本制度は、1979年の薬事法改正により制度化され、製造販売業者等に対して国への報告を求めてきたが、その後1996年の薬事法改正により、製造販売業者等が副作用等の情報収集の義務を負うことが明記されている。
・製造販売業者等には、法第68条の10第1項の規定に基づき、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、その副作用等によるものと疑われる健康被害の発生、その使用によるものと疑われる感染症の発生等を知ったときは、その旨を定められた期限までに厚生労働大臣に報告することが義務づけられている(下表参照)。なお、実務上は、法第68条の13第3項の規定により、報告書を総合機構に提出することとされている。
▼ 企業からの副作用等の報告
・薬局開設者、医療施設の開設者、医薬品の販売業者又は医師、歯科医師、薬剤師その他の医薬関係者(登録販売者を含む。)においては、法第68条の2の5第2項により、製造販売業者等が行う情報収集に協力するよう努めなければならないこととされている。・本制度は、1979年の薬事法改正により制度化され、製造販売業者等に対して国への報告を求めてきたが、その後1996年の薬事法改正により、製造販売業者等が副作用等の情報収集の義務を負うことが明記されている。
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の概要
・「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「法」)」第68条の10第2項の規定により、以下の人は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされている。なお、実務上は、法第68条の13第3項の規定により、報告書を総合機構に提出することとされている。
▼ 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の報告者
▼ 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の報告者
医薬品使用後の様々な安全対策
・現在、医薬品の市販後の安全対策として、副作用等の情報を収集する制度、収集された安全性情報を評価し適切な措置を講じる体制が整備されているところである。
・また、医薬品を適正に使用したにもかかわらず生じた健康被害に対する救済制度等が設けられている。これらは、これまでの薬害事件が和解により集結した後、その経験や教訓を踏まえて、拡充されてきたものである。各項目を確認していこう。
・また、医薬品を適正に使用したにもかかわらず生じた健康被害に対する救済制度等が設けられている。これらは、これまでの薬害事件が和解により集結した後、その経験や教訓を踏まえて、拡充されてきたものである。各項目を確認していこう。
医薬品・医療機器等安全性情報報告制度の沿革
・医薬品・医療機器等安全性情報報告制度は、医薬品の使用、販売等に携わり、副作用等が疑われる事例に直接に接する医薬関係者からの情報を広く収集することによって、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的としている。WHO加盟国の一員として日本が対応した安全対策に係る制度の一つである。制度の歩みについて以下確認しておこう。 
2)副作用情報等の評価及び措置
・収集された副作用等の情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。各制度により集められた副作用情報は、以下の流れで検討され、必要に応じて行政措置が講じられる。 
副作用・感染症報告制度
・副作用・感染症報告制度の制度の沿革について確認しておこう。
・一般用医薬品に関しても、承認後の調査が製造販売業者等に求められており、副作用等の発現状況等の収集・評価を通じて、承認後の安全対策につなげている。 
健康危機管理体制の整備
・1997年に厚生省(当時)は、血液製剤によるHIV感染被害を深く反省し、国民の信頼を回復するためには、健康危機管理体制を抜本的に見直すことが必要であるとの認識に立ち、健康危機管理、すなわち、医薬品、食中毒、感染症、飲料水等に起因する、国民の生命、健康の安全を脅かす事態に対して、健康被害の発生予防、拡大防止等の対策を迅速に講じていくための体制を整備した。
・健康危機管理に当たっては、国民の生命・健康に関わるという危機意識を常に持ち、事実に対しては予断を持って判断することなく真摯に受け止め、科学的・客観的な評価を行うとともに、情報の広範な収集、分析の徹底と対応方針の弾力的な見直しに努め、国民に対して情報の速やかな提供と公表を行うことを基本としている。
・健康危機管理に当たっては、国民の生命・健康に関わるという危機意識を常に持ち、事実に対しては予断を持って判断することなく真摯に受け止め、科学的・客観的な評価を行うとともに、情報の広範な収集、分析の徹底と対応方針の弾力的な見直しに努め、国民に対して情報の速やかな提供と公表を行うことを基本としている。
医薬品の副作用等報告の様式と記入のポイント
・副作用等報告の様式は、医薬品・医療機器等安全性情報と同様、総合機構の「医薬品医療機器情報提供ホームページ」から入手できる(下記参考資料参照)。また、関係機関・関係団体の協力の下、医学・薬学関係の専門誌等にも掲載されている。記入のポイント等は以下の通り。
・なお、本報告は、令和3年4月から、ウェブサイトに直接入力することによる電子的な報告が可能となった。
▼ 医薬品安全性情報報告書の様式(参考資料。内容を暗記する必要はありません)

▼ 医薬品安全性情報報告書の様式(参考資料。内容を暗記する必要はありません)

医薬品の副作用の訴えへの対応
・医薬品の副作用は、使用上の注意に記載されているものだけとは限らず、また、副作用の症状がその医薬品の適応症状と見分けがつきにくい場合(たとえば、かぜ薬による間質性肺炎など)もある。したがって、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等からの訴えに素直に耳を傾け、あるいはそのような副作用があるのでないかという、真摯な対応がなされることが重要である。
・総合機構の「医薬品医療機器情報提供ホームページ」では、製薬企業から報告された、医薬品の副作用が疑われる症例に関する情報について公表しており、使用上の注意に記載されていなくても、それらの中に類似の事例があれば、医薬品による副作用である可能性が考慮されるべきである。なお、疑われる症例に関する情報は、因果関係が評価されているものでないこと、重複が含まれることに留意すべきである。
・総合機構の「医薬品医療機器情報提供ホームページ」では、製薬企業から報告された、医薬品の副作用が疑われる症例に関する情報について公表しており、使用上の注意に記載されていなくても、それらの中に類似の事例があれば、医薬品による副作用である可能性が考慮されるべきである。なお、疑われる症例に関する情報は、因果関係が評価されているものでないこと、重複が含まれることに留意すべきである。
1 医薬品の副作用情報等の収集、評価及び措置
・1961年に起こったサリドマイド薬害事件を契機として、医薬品の安全性に関する問題を世界共通のものとして取り上げる気運が高まり、1968年、世界保健機関(WHO)加盟各国を中心に、各国自らが医薬品の副作用情報を収集、評価する体制(WHO国際医薬品モニタリング制度)を確立することにつながった。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。