桃核承気湯の過去問 2/3/2024年度 北陸・東海ブロック
Q:
月経不順、月経困難や月経困難症に適すとされる漢方処方製剤として、正しいものの組み合わせはどれか。
a 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
b 温経湯(うんけいとう)
c 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)
d 猪苓湯(ちょれいとう)
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
正答
1(a、b) あなたの解答 正答
2(a、c) あなたの解答
3(b、d) あなたの解答
4(c、d) あなたの解答
解説
◯a 正しい。桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちな者の月経不順、月経困難症、月経痛、月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、痔疾(じしつ)、打撲症に適すとされる。
◯b 正しい。温経湯(うんけいとう)は、体力中等度以下で、手足がほてり、唇が乾く者の月経不順、月経困難、こしけ(おりもの)、更年期障害、不眠、神経症、湿疹(しっしん)・皮膚炎、足腰の冷え、しもやけ、手あれ(手の湿疹、皮膚炎)に適すとされるが、胃腸の弱い人では不向きとされる。
×c 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)は、体力中等度以上で口渇があり、尿量が少なく、便秘する人における、蕁麻疹(じんましん)、口内炎、皮膚のかゆみに適すとされる。
×d 猪苓湯(ちょれいとう)は、泌尿器用薬として用いられる。具体的には、体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇く者の排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。
基本事項
漢方処方製剤
・漢方処方製剤は、婦人薬として多くの種類が用いられる。それぞれの薬の特徴を把握しておこう。なお、これらのうち、温経湯、加味逍遙散、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、桃核承気湯は構成生薬としてカンゾウを含む。


月経痛や月経不順、おりものの状態によっては病院へ
・内服で用いられる婦人薬は、比較的作用が穏やかで、ある程度長期間使用することによって効果が得られるとされる。効果の現れ方は、症状や使用する人の体質、体の状態等により異なるが、効果がみられないのに漫然と使用を継続することは適当でない。状況によっては、病院などの医療機関を受診すべきである。 
月経の概要
・女性の月経は、子宮の内壁を覆っている膜(子宮内膜)が剥(はが)れ落ち、血液(経血)と共に排出される生理現象で、一生のうち妊娠可能な期間に、妊娠期間中などを除き、ほぼ毎月、周期的に起こる。 
閉経と更年期障害
・加齢とともに卵巣からの女性ホルモンの分泌が減少していき、やがて月経が停止して、妊娠可能な期間が終了することを閉経という。
・閉経の前後には、更年期(閉経周辺期)と呼ばれる移行的な時期があり、体内の女性ホルモンの量が大きく変動することがある。
・更年期においては、月経周期が不規則になるほか、不定愁訴【語句解説】として血の道症の症状に加え、冷え症、腰痛、頭痛、頭重、ほてり、のぼせ、立ちくらみ等の症状が起こることがある。こうした症候群を更年期障害という。
【語句解説】不定愁訴
・体のどの部位が悪いのかはっきりしない訴えで、全身の倦怠(けんたい)感や疲労感、微熱感などを特徴とする。更年期障害のほか、自律神経失調症等の心身症の症状として現れることが多い。
・閉経の前後には、更年期(閉経周辺期)と呼ばれる移行的な時期があり、体内の女性ホルモンの量が大きく変動することがある。
・体のどの部位が悪いのかはっきりしない訴えで、全身の倦怠(けんたい)感や疲労感、微熱感などを特徴とする。更年期障害のほか、自律神経失調症等の心身症の症状として現れることが多い。
血の道症
・血の道症とは、臓器・組織の形態的異常がなく、抑鬱(よくうつ)や寝つきが悪くなる、神経質、集中力の低下等の精神神経症状が現れる病態である。
・血の道症は、月経、妊娠、分娩(ぶんべん)、産褥(さんじょく。分娩後、母体が通常の身体状態に回復するまでの期間)、更年期等の生理現象や、流産、人工妊娠中絶、避妊手術などを原因とする異常生理によって起こるとされ、範囲が更年期障害よりも広く、年齢的に必ずしも更年期に限らない。
・血の道症は、月経、妊娠、分娩(ぶんべん)、産褥(さんじょく。分娩後、母体が通常の身体状態に回復するまでの期間)、更年期等の生理現象や、流産、人工妊娠中絶、避妊手術などを原因とする異常生理によって起こるとされ、範囲が更年期障害よりも広く、年齢的に必ずしも更年期に限らない。
月経前症候群
・血の道症のうち、月経の約10〜3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状や感情の不安定、抑うつなどの精神症状を主体とするものを、月経前症候群という。 
婦人薬の効能・効果
・婦人薬は、月経及び月経周期に伴って起こる症状を中心として、女性に現れる特有な諸症状(血行不順、自律神経系の働きの乱れ、生理機能障害等の全身的な不快症状)の緩和と、保健を主たる目的とする医薬品である。その効能・効果は幅広いので、以下確認しておこう。 
代表的な配合成分等、主な副作用
・婦人薬には、女性ホルモン成分や生薬、ビタミンを中心に配合される。詳細は各項目で説明する。
▼ 婦人薬の主な配合成分
▼ 婦人薬の主な配合成分
女性ホルモン成分(エチニルエストラジオール)
・女性ホルモン成分を補充する成分として、人工的に合成された女性ホルモンの一種であるエチニルエストラジオールは、エストラジオール(女性ホルモンの一種)を補充するものである。それぞれ適用部位から吸収され、循環血液中に移行する。
・女性ホルモン成分の使用にあたっては、注意すべき点がある。十分確認しておこう。
▼ 女性ホルモン成分の使用を避けるべき人と注意点
・女性ホルモン成分の使用にあたっては、注意すべき点がある。十分確認しておこう。
▼ 女性ホルモン成分の使用を避けるべき人と注意点
生薬成分
・婦人薬には、鎮静や鎮痛作用を期待して多くの生薬が用いられる。十分確認しておこう。
▼ 婦人薬に用いられる生薬成分
▼ 婦人薬に用いられる生薬成分
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。