柴胡桂枝湯の過去問 3/3/2025年度 関西広域連合
かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
a 葛根湯(かっこんとう)は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症に適すとされる。
b 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)は、体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけなどのあるものの胃腸炎、かぜの中期から後期の症状に適すとされる。
c 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は、体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰(たん)を伴う咳(せき)や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息(ぜんそく)、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされる。
d 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は、体力中等度で、ときに脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの食欲不振、吐きけ、胃炎、胃痛、胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状に適すとされる。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
正答
1(a、b) あなたの解答
2(a、c) あなたの解答
3(b、c) あなたの解答 正答
4(b、d) あなたの解答
5(c、d) あなたの解答
解説
×a 選択肢aの内容は、香蘇散(こうそさん)の説明となっている。葛根湯(かっこんとう)は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされる。
○b 正しい。
○c 正しい。
×d 選択肢cの内容は、小柴胡湯(しょうさいことう)の説明となっている。半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は、体力中等度をめやすとして、幅広く応用できる薬である。気分がふさいで、咽頭・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などに伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされる。
基本事項
漢方処方成分等(9つ)
・かぜ薬に配合される漢方処方成分、または単独でかぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤の主なものは以下の9つである。しっかり確認しておこう。
・以下9つの漢方処方製剤のうち、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)以外はカンゾウを含む。また、麻黄湯(まおうとう)、葛根湯(かっこんとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)にはマオウを含む。いずれも頻出事項なので覚えておきたい。
小柴胡湯、柴胡桂枝湯
・小柴胡湯、柴胡桂枝湯はかぜの症状の緩和以外にも用いられ、比較的長期間(1カ月くらい)服用されることがある。

桂枝湯、香蘇散、小青竜湯
・小青竜湯はかぜの症状の緩和以外にも用いられ、比較的長期間(1カ月くらい)服用されることがある。

かぜの原因(約8割はウイルス)
・かぜの原因の約8割はウイルス(ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなど)の感染によるものである。

・残りは細菌の感染を原因とするものが多いが、冷気や乾燥、アレルギーのような非感染性の要因による場合もある。
かぜの諸症状
・かぜ(感冒)は、主にウイルスが鼻や喉などに感染して起こる上気道の急性炎症の総称である。
・「かぜ」は単一の疾患ではなく、医学的には「かぜ症候群」という。

・かぜに罹患(りかん)すると、以下のように呼吸器症状と全身症状が組み合わさって現れる。

かぜに類似した症状を起こす疾患
・以下の疾患(病気)では、かぜとよく似た症状が現れる。急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、症状が重篤なときはかぜでない可能性が高い。

インフルエンザはかぜとは別
・インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜと同じようにウイルスが呼吸器に感染して起こるものだが、感染力が強く、重症化しやすいため、かぜとは区別して扱われる。

・ただし、一般の生活者にとっては識別が必ずしも容易ではない。医薬品等の販売に従事する専門家においては、インフルエンザ流行期等には購入者に注意を促したり、解熱鎮痛成分がアセトアミノフェンや生薬成分のみからなる製品を提案する等の対応が重要となる。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。