竜胆瀉肝湯の過去問 3/3/2022年度 奈良県
Q:
次の記述に当てはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを1つ選びなさい。
体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがあるものの排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(おりもの)、頻尿に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。
1 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
2 八味地黄丸(はちみじおうがん)
3 六味丸(ろくみがん)
4 猪苓湯(ちょれいとう)
5 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
正答
1 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん) あなたの解答
2 八味地黄丸(はちみじおうがん) あなたの解答
3 六味丸(ろくみがん) あなたの解答
4 猪苓湯(ちょれいとう) あなたの解答
5 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう) あなたの解答 正答
解説
×1 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)は、泌尿器用薬として用いられる。具体的には体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇がある者の下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)に適すとされる。
×2 八味地黄丸(はちみじおうがん)は、疲れやすく、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿で、ときに口渇がある人における、下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、痒み、排尿困難、残尿感、頻尿、むくみ等の症状に適するとされる。
×3 六味丸(ろくみがん)は、体力中等度以下で、疲れやすくて尿量減少または多尿で、ときに手足のほてり、口渇がある者の排尿困難、残尿感、頻尿、むくみ、痒(かゆ)み、夜尿症、しびれに適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
×4 猪苓湯(ちょれいとう)は、体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇く者の排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。構成生薬としてカンゾウを含む。
○5 正しい。
基本事項
漢方処方製剤
・以下の5つの漢方処方製剤についてはおさえておこう。なお、以下の漢方処方製剤は、いずれも1カ月くらいの比較的長期間使用されることがある。 

その他の泌尿器用薬の目的
・痔疾用薬以外の泌尿器用薬は、残尿感や排尿に際して不快感のあるもの、尿量減少、多尿などの改善に用いられる。
代表的な配合成分等、主な副作用
・以下で挙げられている成分は、すべて生薬成分である。 
尿路消毒成分(ウワウルシ)
・ウワウルシは、ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬である。利尿作用と、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。
・日本薬局方収載のウワウルシは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
▼ ウワウルシ
・日本薬局方収載のウワウルシは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
▼ ウワウルシ

利尿成分
・利尿作用を期待して、以下のような生薬成分が配合されている場合がある。
カゴソウ(夏枯草)
・シソ科のウツボグサの花穂を基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して配合される。
・日本薬局方収載のカゴソウは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
▼ カゴソウ
・日本薬局方収載のカゴソウは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
▼ カゴソウ

キササゲ
・ノウゼンカズラ科のキササゲ等の果実を基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して配合される。
▼ キササゲ
▼ キササゲ

サンキライ(山帰来)
・ユリ科のケナシサルトリイバラの塊茎(かいけい)を基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して配合される。
▼ サルトリイバラ
▼ サルトリイバラ

ソウハクヒ(桑白皮 )
・クワ科のマグワの根皮を基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して配合される。
▼ マグワ
・日本薬局方収載のキササゲ、サンキライ、ソウハクヒは、煎薬として尿量減少に用いられる。
▼ マグワ
・日本薬局方収載のキササゲ、サンキライ、ソウハクヒは、煎薬として尿量減少に用いられる。モクツウ(木通)
・アケビ科のアケビまたはミツバアケビの蔓(つる)性の茎を、通例、横切りしたものを基原とする生薬で、尿量増加(利尿)作用を期待して配合される。
▼ アケビ
・中国等では、アリストロキア酸を含有するキダチウマノスズクサを用いたものがモクツウとして流通していることがある。
▼ アケビ
・中国等では、アリストロキア酸を含有するキダチウマノスズクサを用いたものがモクツウとして流通していることがある。出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。