六君子湯の過去問 3/3/2023年度 中国・四国ブロック
Q:
以下の漢方処方製剤のうち、胃の不調を改善する目的で用いられるものはどれか。
1 猪苓湯(ちょれいとう)
2 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
3 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
4 六君子湯(りっくんしとう)
正答
1 猪苓湯(ちょれいとう) あなたの解答
2 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう) あなたの解答
3 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう) あなたの解答
4 六君子湯(りっくんしとう) あなたの解答 正答
解説
×1 猪苓湯(ちょれいとう)は、泌尿器用薬として用いられる。具体的には、体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇く者の排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。
×2 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)は体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹(しっしん)・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔(じ)などの症状の緩和に適すとされる。
×3 麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)は、体力中等度あるいはそれ以上で、咳が出て、ときにのどが渇く者の咳、小児喘息(ぜんそく)、気管支喘息、気管支炎、感冒、痔の痛みに用いられるが、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人等には不向きとされる。
◯4 正しい。六君子湯は、体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえて疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすい者の胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐に適すとされる。
基本事項
漢方処方製剤
・胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤は以下の通り。これらはいずれも構成生薬としてカンゾウを含む。また、いずれも比較的長期間(1カ月位)服用されることがある。 

胃の不調、薬が症状を抑える仕組み
・胃のはたらきに異常が生じると、様々な症状が現れる。まずは胃の不調と症状の関係についておさえ、胃の薬の特徴についても確認していこう。
胃の不調による症状
胃のけいれんと吐き気、嘔吐の関係
・吐きけや嘔吐(おうと)は、延髄にある嘔吐中枢の働きによって起こる。嘔吐中枢が刺激される経路はいくつかあるが、消化管での刺激が副交感神経系を通じて嘔吐中枢を刺激する経路も知られており、胃の痙攣(けいれん)等によって吐きけが起きている場合がある。 
胃の薬(制酸薬、健胃薬、消化薬)の特徴
・胃の不調を治すのが胃の薬の役割である。胃の薬は、主に制酸成分、健胃成分、消化成分に大別できる。詳しくは各項目で説明する。 
総合胃腸薬の特徴と注意点
・総合胃腸薬は、一般用医薬品の一つで、様々な胃腸の症状に幅広く対応できるよう、制酸、胃粘膜保護、健胃、消化、整腸、鎮痛鎮痙(ちんけい)、消泡【語句解説】等、それぞれの作用を目的とする成分を組み合わせた製品である。
・制酸と健胃のように相反する作用を期待するものが配合されている場合もあるが、胃腸の状態によりそれら成分に対する反応が異なり、総じて効果がもたらされると考えられている。しかし、消化不良、胃痛、胸やけなど症状がはっきりしている場合は、効果的に症状の改善を図るため、症状に合った成分のみが配合された製品が選択されることが望ましい。 【語句解説】消泡
・気泡は、空気などの気体が球状になって液体中に存在するものであり、気泡を生じた液体は、気体の体積の分だけ全体の体積が増す。液体状である消化管内容物中に無数の気泡が発生すると、その体積の増加によって消化管が刺激され、腹部の膨満感として知覚される。
・消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すこと(消泡)により、気体の吸収、排出が容易となる。
・制酸と健胃のように相反する作用を期待するものが配合されている場合もあるが、胃腸の状態によりそれら成分に対する反応が異なり、総じて効果がもたらされると考えられている。しかし、消化不良、胃痛、胸やけなど症状がはっきりしている場合は、効果的に症状の改善を図るため、症状に合った成分のみが配合された製品が選択されることが望ましい。 【語句解説】消泡
・気泡は、空気などの気体が球状になって液体中に存在するものであり、気泡を生じた液体は、気体の体積の分だけ全体の体積が増す。液体状である消化管内容物中に無数の気泡が発生すると、その体積の増加によって消化管が刺激され、腹部の膨満感として知覚される。
・消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すこと(消泡)により、気体の吸収、排出が容易となる。
医薬部外品には各種制限あり
・健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もある。それらは人体に対する作用が緩和なものとして、配合できる成分やその上限量が定められており、また、効能・効果の範囲も限定されている。
制酸成分
・中和反応によって胃酸の働きを弱めること(制酸)を目的として、以下の成分又はこれらの成分を組み合わせたもの等が配合されている場合がある。 
制酸成分は他の医薬品にも含まれることに注意
・制酸成分は他の医薬品(かぜ薬、解熱鎮痛薬等)でも配合されていることが多い。併用によって制酸作用が強くなりすぎる可能性があるほか、高カルシウム血症、高マグネシウム血症等を生じるおそれがあるため、同種の無機塩類を含む医薬品との相互作用に注意する必要がある。
・また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉(ししゃ)薬、マグネシウムを含む成分については瀉下(しゃげ)薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。
・また、カルシウム、アルミニウムを含む成分については止瀉(ししゃ)薬、マグネシウムを含む成分については瀉下(しゃげ)薬に配合される成分でもあり、それぞれ便秘、下痢等の症状に注意することも重要である。
健胃成分
・味覚や嗅覚を刺激して反射的な唾液や胃液の分泌を促すことにより、弱った胃の働きを高めることを目的として以下の生薬成分が配合されている場合がある。
・これらの生薬成分が配合された健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽(しゃへい)する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。
・これらの生薬成分が配合された健胃薬は、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽(しゃへい)する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。