桂枝加竜骨牡蛎湯の過去問 3/3/2025年度 北関東・甲信越ブロック
小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合でも、生後3カ月未満の乳児には使用しないこととなっている。
b ゴオウは、ジンチョウゲ科の植物の材、特にその辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着した部分を採取したものを基原とする生薬で、鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。
c 小児の疳を適応症とする主な漢方処方製剤としては、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、抑肝散(よくかんさん)、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)のほか、小建中湯(しょうけんちゅうとう)がある。
a b c
1 正 誤 正
2 誤 正 誤
3 正 正 正
4 誤 誤 正
正答
a b c
1 正 誤 正 あなたの解答 正答
2 誤 正 誤 あなたの解答
3 正 正 正 あなたの解答
4 誤 誤 正 あなたの解答
解説
○a 正しい。
×b 選択肢bの内容は、ジンコウの説明となっている。ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢(たんのう)中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、 末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。
○c 正しい。
基本事項
小児鎮静薬
・小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫といった症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品(生薬製剤・漢方処方製剤)である。
▼ 小児鎮静薬の役割

ゴオウ(牛黄)
・ゴオウは、ウシ科のウシの胆嚢(たんのう)中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。

漢方処方製剤
・小児の疳(かん)を適応とする漢方処方製剤として、以下の5つが挙げられる。

夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫
・小児では、特段身体的な問題がなく、基本的な欲求が満たされていても、夜泣き、ひきつけ、疳(かん)の虫等の症状が現れることがある。

・これらの症状の原因として、以下のものが考えられる。

・なお、身体的な問題がなく生じる夜泣きやひきつけ、疳(かん)の虫等の症状は、成長に伴って自然に治まるのが普通である。発達段階の一時的な症状と保護者が達観することも重要であり、保護者側の安眠を図ることを優先して小児鎮静薬を使用するのは適当ではない。
代表的な配合生薬等、主な副作用
・小児の疳(かん)は、乾という意味もあるとも言われ、やせて血が少ないことから生じると考えられている。そのため、小児鎮静薬には、鎮静作用のほか、血液の循環を促す作用があるとされる生薬成分を中心に配合されている。

ジンコウ(沈香)
・ジンチョウゲ科のジンコウ、その他同属植物の材、特にその辺材の材質中に黒色の樹脂が沈着した部分を採取したものを基原とする生薬である。
・鎮静、健胃、強壮などの作用を期待して用いられる。

カンゾウ(甘草)
・カンゾウについては、小児の疳(かん)を適応症とする生薬製剤では主として健胃作用を期待して用いられ、配合量は比較的少ないことが多いが、他の医薬品等から摂取されるグリチルリチン酸も含め、その総量が継続して多くならないよう注意されるべきである。 [リンク挿入]
小児の疳を適応症とする生薬成分
・小児の疳(かん)に適すとされる生薬は数多い。以下確認しておこう。

ジャコウ(麝香)
・ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香(じゃこう)腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる等の作用があるとされる。

レイヨウカク(羚羊角)
・ウシ科のサイカレイヨウ(高鼻レイヨウ)等の角を基原とする生薬で、緊張や興奮を鎮める作用等を期待して用いられる。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。