葛根湯加川芎辛夷の過去問 1/3/2022年度 中国・四国ブロック
内服アレルギー用薬の漢方処方製剤に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)や辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)は、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
b 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)は化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期に適すとされる。
c 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)の構成生薬であるマオウは、中枢神経系に対する作用が比較的強いとされ、依存性がある成分である。
d 体力中等度以上の人に適応される処方として、皮膚の症状を主とする人には辛夷清肺湯が、鼻の症状を主とする人には消風散(しょうふうさん)がある。
1(a,c)
2(a,d)
3(b,c)
4(b,d)
5(c,d)
正答
1(a,c) あなたの解答
2(a,d) あなたの解答
3(b,c) あなたの解答 正答
4(b,d) あなたの解答
5(c,d) あなたの解答
解説
×a 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)と辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)は、どちらも構成生薬としてカンゾウを含んでいない。
○b 正しい。
○c 正しい。
×d 逆である。体力中等度以上の人に適応される処方として、皮膚の症状を主とする人には消風散(しょうふうさん)などが、鼻の症状を主とする人には辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)が用いられる。
基本事項
漢方処方製剤
・内服アレルギー用薬として使用される漢方処方製剤は以下の8種類で、上の4つは皮膚の症状を主とする人に適すとされる。また、下の4つは鼻の症状を主とする人に適すとされる。なお、茵蔯蒿湯、辛夷清肺湯を除き、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
・漢方処方製剤では、使用する人の体質と症状にあわせて漢方処方が選択されることが重要である。なお、以下の漢方処方製剤はいずれも1カ月以上の比較的長期間服用されることがある。

・漢方の考え方に基づくと、生体に備わっている自然治癒の働きに不調を生じるのは、体内における様々な循環がバランスよく行われないことによるとされている。
アレルギーを生じるしくみ
[リンク挿入 アレルギー(過敏反応)を生じるしくみ]
内服アレルギー薬
・内服アレルギー用薬は、蕁麻疹(じんましん)や湿疹(しっしん)、かぶれ及びそれらに伴う皮膚のかゆみや鼻炎に用いられる内服薬の総称である。

▼ 内服アレルギー用薬と鼻炎用内服薬の違い
・内服アレルギー用薬は、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分(抗ヒスタミン成分)を主体として配合されている。
・抗ヒスタミン成分に加えて、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状の緩和を目的として、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる成分(アドレナリン作動成分)や鼻汁分泌やくしゃみを抑える成分(抗コリン成分)等を組み合わせて配合されたものを鼻炎用内服薬という。

アレルゲン
・どのような物質がアレルゲン(抗原)となってアレルギーを生じるかは、人によって異なり、複数の物質がアレルゲンとなることもある。主なアレルゲンは以下の通り。

・花粉は種類により飛散する時期が異なる。スギ、ヒノキ等の樹木は春が中心に、カモガヤ等のイネ科の草本では初夏に、ブタクサやヨモギ等のキク科の草本では真夏から秋口に花粉が飛散する。
抗炎症成分
・皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として、以下の成分が配合される。
・グリチルリチン酸二カリウム
・グリチルリチン酸
・グリチルリチン酸モノアンモニウム
・トラネキサム酸
・カンゾウ(甘草.生薬成分.グリチルリチン酸を含有している)
アドレナリン作動成分
・鼻炎用内服薬では、交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、以下のアドレナリン作動成分が含まれることがある。 プソイドエフェドリン塩酸塩 フェニレフリン塩酸塩 メチルエフェドリン塩酸塩★
★ メチルエフェドリン塩酸塩は,血管収縮作用により,かゆみを鎮める効果を期待して,アレルギー用薬でも用いられることがある.
プソイドエフェドリン塩酸塩の注意点/副作用
・プソイドエフェドリン塩酸塩については、他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系に対する作用が強く、副作用が現れることも多い。使用を避けるべき人もいるので、使用前に十分確認しておく必要がある。
▼ プソイドエフェドリン塩酸塩の注意点

【語句解説】モノアミン酸化酵素
・生体物質であるアドレナリンや医薬品として摂取されたプソイドエフェドリンなどの物質の代謝に関与する酵素。
・なお、プソイドエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩については、依存性がある成分であり、長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。
生薬成分
・内服アレルギー用薬に用いられる生薬成分は、以下の通りである。
相互作用

・また、アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む。)と鼻炎用点鼻薬のように、内服薬と外用薬でも同じ成分または同種の作用を有する成分が重複することもあり、それらは相互に影響し合わないとの誤った認識に基づいて、併用されることのないよう注意が必要である。

アレルゲン特定のためには医療機関の受診が必要
・アレルギー症状を軽減するには、日常生活におけるアレルゲンの除去・回避といった根源的な対応が図られることが重要であり、何がアレルゲンとなって症状が生じているのかが見極められることが重要である。なお、アレルゲンを厳密に特定するには医療機関における検査が必要となる。

・皮膚症状が治まると喘息(ぜんそく)が現れるというように、種々のアレルギー症状が連鎖的に現れることがある。このような場合、一般用医薬品によって一時的な対処を図るよりも、医療機関で総合的な診療を受けた方がよい。
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。