十味敗毒湯の過去問 1/3/2021年度 九州・沖縄ブロック
Q:
以下の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選びなさい。
体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤(ほっせき)があり、ときに化膿(かのう)するものの化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、蕁麻疹(じんましん)、湿疹(しっしん)・皮膚炎、水虫に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱い人では不向きとされる。
1 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)
2 当帰飲子(とうきいんし)
3 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
4 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
5 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
正答
1 茵蔯蒿湯(いんちんこうとう) あなたの解答
2 当帰飲子(とうきいんし) あなたの解答
3 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) あなたの解答
4 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい) あなたの解答
5 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) あなたの解答 正答
解説
×1 茵蔯蒿湯は、体力中等度以上で、口渇があり、尿量が少なく、便秘する人の、蕁麻疹(じんましん)、口内炎、湿疹(しっしん)、皮膚炎、皮膚のかゆみに適すとされる。
×2 当帰飲子(とうきいんし)は、体力中等度以下で、冷え症で、皮膚が乾燥する者の湿疹(しっしん)や皮膚炎(分泌物の少ないもの)、かゆみに適すとされる。
×3 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は、体力中等度以上で皮膚の色が浅黒く、ときに手足の裏に脂汗をかきやすく腹壁が緊張している者の蓄膿(ちくのう)症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎、慢性扁桃(へんとう)炎、にきびに適すとされる。
×4 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)は、比較的体力のある者の鼻づまり、蓄膿(ちくのう)症、慢性鼻炎に適すとされる。
○5 正しい。
基本事項
漢方処方製剤
・内服アレルギー用薬として使用される漢方処方製剤は以下の8種類で、上の4つは皮膚の症状を主とする人に適すとされる。また、下の4つは鼻の症状を主とする人に適すとされる。なお、茵蔯蒿湯、辛夷清肺湯を除き、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
・漢方処方製剤では、使用する人の体質と症状にあわせて漢方処方が選択されることが重要である。なお、以下の漢方処方製剤はいずれも1カ月以上の比較的長期間服用されることがある。
・漢方の考え方に基づくと、生体に備わっている自然治癒の働きに不調を生じるのは、体内における様々な循環がバランスよく行われないことによるとされている。
・漢方処方製剤では、使用する人の体質と症状にあわせて漢方処方が選択されることが重要である。なお、以下の漢方処方製剤はいずれも1カ月以上の比較的長期間服用されることがある。
・漢方の考え方に基づくと、生体に備わっている自然治癒の働きに不調を生じるのは、体内における様々な循環がバランスよく行われないことによるとされている。アレルギーを生じるしくみ
[リンク挿入 アレルギー(過敏反応)を生じるしくみ]
アレルゲン
・どのような物質がアレルゲン(抗原)となってアレルギーを生じるかは、人によって異なり、複数の物質がアレルゲンとなることもある。主なアレルゲンは以下の通り。
・花粉は種類により飛散する時期が異なる。スギ、ヒノキ等の樹木は春が中心に、カモガヤ等のイネ科の草本では初夏に、ブタクサやヨモギ等のキク科の草本では真夏から秋口に花粉が飛散する。
免疫グロブリンによる肥満細胞の刺激とヒスタミン等の作用
・アレルゲンが皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリン(抗体)によって肥満細胞【語句解説】が刺激され、細胞間の刺激の伝達を担う生理活性物質であるヒスタミンやプロスタグランジン等の物質が遊離する。
【語句解説】肥満細胞(マスト細胞)
・身体中の血管周囲、特に皮膚・皮下組織、肺、消化管、肝臓に存在しており、免疫機構の一端を担う。なお、肥満細胞の名称は、ヒスタミンやプロスタグランジン等の生理活性物質を細胞内に貯蔵するために細胞自体が大きくなることから付いたものであり、肥満症との関連性はない。
・身体中の血管周囲、特に皮膚・皮下組織、肺、消化管、肝臓に存在しており、免疫機構の一端を担う。なお、肥満細胞の名称は、ヒスタミンやプロスタグランジン等の生理活性物質を細胞内に貯蔵するために細胞自体が大きくなることから付いたものであり、肥満症との関連性はない。
蕁麻疹が起こる原因
・蕁麻疹(じんましん)は、アレルゲンとの接触により起こることが多いが、他にも様々な原因により起こる。 
内服アレルギー薬
・内服アレルギー用薬は、蕁麻疹(じんましん)や湿疹(しっしん)、かぶれ及びそれらに伴う皮膚のかゆみや鼻炎に用いられる内服薬の総称である。 
▼ 内服アレルギー用薬と鼻炎用内服薬の違い
・内服アレルギー用薬は、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分(抗ヒスタミン成分)を主体として配合されている。
・抗ヒスタミン成分に加えて、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状の緩和を目的として、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる成分(アドレナリン作動成分)や鼻汁分泌やくしゃみを抑える成分(抗コリン成分)等を組み合わせて配合されたものを鼻炎用内服薬という。
▼ 内服アレルギー用薬と鼻炎用内服薬の違い
・内服アレルギー用薬は、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分(抗ヒスタミン成分)を主体として配合されている。
・抗ヒスタミン成分に加えて、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による諸症状の緩和を目的として、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる成分(アドレナリン作動成分)や鼻汁分泌やくしゃみを抑える成分(抗コリン成分)等を組み合わせて配合されたものを鼻炎用内服薬という。
抗ヒスタミン成分
・肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げることにより、ヒスタミンの働きを抑える作用を示す成分(抗ヒスタミン成分)として、以下の成分が配合される。
・クロルフェニラミンマレイン酸塩
・カルビノキサミンマレイン酸塩
・クレマスチンフマル酸塩
・ジフェンヒドラミン塩酸塩
・ジフェニルピラリン塩酸塩
・ジフェニルピラリンテオクル酸塩
・トリプロリジン塩酸塩
・メキタジン
・アゼラスチン
・エメダスチン
・ケトチフェンフマル塩酸
・エピナスチン塩酸塩
・フェキソフェナジン塩酸塩
・ロラタジン など
・クロルフェニラミンマレイン酸塩
・カルビノキサミンマレイン酸塩
・クレマスチンフマル酸塩
・ジフェンヒドラミン塩酸塩
・ジフェニルピラリン塩酸塩
・ジフェニルピラリンテオクル酸塩
・トリプロリジン塩酸塩
・メキタジン
・アゼラスチン
・エメダスチン
・ケトチフェンフマル塩酸
・エピナスチン塩酸塩
・フェキソフェナジン塩酸塩
・ロラタジン など
抗ヒスタミン成分の服用後は、運転操作を避ける
・ヒスタミンは、脳の下部にある睡眠・覚醒に大きく関与する部位において覚醒の維持・調節を行う働きを担っているが、抗ヒスタミン成分によりヒスタミンの働きが抑えられると眠気が促される。
・重大な事故につながるおそれがあるため、抗ヒスタミン成分が配合された内服薬を服用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避けることとされている。
・重大な事故につながるおそれがあるため、抗ヒスタミン成分が配合された内服薬を服用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避けることとされている。
抗ヒスタミン成分のその他の注意点/副作用
抗炎症成分
・皮膚や鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として、以下の成分が配合される。
・グリチルリチン酸二カリウム
・グリチルリチン酸
・グリチルリチン酸モノアンモニウム
・トラネキサム酸
・カンゾウ(甘草.生薬成分.グリチルリチン酸を含有している)
・グリチルリチン酸二カリウム
・グリチルリチン酸
・グリチルリチン酸モノアンモニウム
・トラネキサム酸
・カンゾウ(甘草.生薬成分.グリチルリチン酸を含有している)
出典: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」に準拠。