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GL404

3)医薬部外品、化粧品、保健機能食品等

医薬部外品の定義

・医薬部外品は、その効能効果があらかじめ定められた範囲内(本ページ中段「医薬部外品の効能効果の範囲」参照)であって、成分や用法等に照らして人体に対する作用が緩和であることを要件として、医薬品的な効能効果を表示・標榜(ひょうぼう)することが認められている。なお、法第2条第2項において次のように定義されている。

医薬部外品の定義(法第2条第2項)

2 この法律で「医薬部外品」とは、次に掲げる物であって人体に対する作用が緩和なものをいう。

一 次のイからハまでに掲げる目的のために使用される物(これらの使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であって機械器具等でないもの

イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止

ロ あせも、ただれ等の防止

ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛

二 人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される物(この使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であって機械器具等でないもの

三 前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの

※本項第三号の「前項第二号又は第三号に規定する目的」とは、以下の内容を指す。

人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とすること

医薬部外品の製造と販売における許可・承認

・医薬部外品は、医薬品と同様、販売元の企業等において、製品を上市(市場に出すこと)するにあたり、以下の通り許可と承認を受ける必要がある。

・一方、販売等については、医薬品のような販売業の許可は必要なく、一般小売店において販売等することができる。

医薬部外品の製造と販売における許可・承認

医薬部外品のうち、化粧品としての使用目的を持つもの

・化粧品としての使用目的(法第2条第3項で規定)を有する製品について、医薬品的な効能効果を表示・標榜(ひょうぼう)しようとする場合には、その効能効果があらかじめ定められた範囲内であって、人体に対する作用が緩和であるものに限り、医薬部外品の枠内で、薬用化粧品類、薬用石けん、薬用はみがき類等として承認されている。

医薬部外品の表示事項

・医薬部外品の直接の容器又は直接の被包には、「医薬部外品」の文字の表示その他定められた事項の表示が義務付けられている。(法第59条)

法第59条(直接の容器等の記載事項)

医薬部外品は、その直接の容器又は直接の被包に、次に掲げる事項が記載されていなければならない。ただし、厚生労働省令で別段の定めをしたときは、この限りでない。

一 製造販売業者の氏名又は名称及び住所

二 「医薬部外品」の文字

三 第二条第二項第二号又は第三号に規定する医薬部外品にあつては、それぞれ厚生労働省令で定める文字

四 名称(一般的名称があるものにあつては、その一般的名称)

五 製造番号又は製造記号

六 重量、容量又は個数等の内容量

七 厚生労働大臣の指定する医薬部外品にあつては、有効成分の名称(一般的名称があるものにあつては、その一般的名称)及びその分量

八 厚生労働大臣の指定する成分を含有する医薬部外品にあつては、その成分の名称

九 第二条第二項第二号に規定する医薬部外品のうち厚生労働大臣が指定するものにあつては、「注意―人体に使用しないこと」の文字

十 厚生労働大臣の指定する医薬部外品にあつては、その使用の期限

十一 第四十二条第二項の規定によりその基準が定められた医薬部外品にあつては、その基準において直接の容器又は直接の被包に記載するように定められた事項

十二 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

医薬部外品の識別表示

・医薬部外品のうち、

(1)衛生害虫類(ねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物)の防除のため使用される製品群(「防除用医薬部外品」の表示のある製品群)

(2)かつては医薬品であったが医薬部外品へ移行された製品群(「指定医薬部外品」の表示のある製品群)

については、用法用量や使用上の注意を守って適正に使用することが他の医薬部外品と比べてより重要であるため、一般の生活者が購入時に容易に判別することができ、また、実際に製品を使用する際に必要な注意が促されるよう、各製品の容器や包装等に識別表示がなされている(規則第219条の2)。

不良医薬部外品および不正表示医薬部外品の販売禁止

・医薬部外品にあっても、医薬品と同様に、不良医薬部外品及び不正表示医薬部外品の販売は禁止されている。

医薬部外品の効能効果の範囲

※「医薬部外品の効能効果の範囲」の具体例は↓からご確認ください。

https://www.tourokuhanbai.astrastudy.com/Guideline/GL404_iyakubugaihin_no_kounoukouka

化粧品の定義

・化粧品は、法第2条第3項において次のように定義されている。人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とするものは化粧品に含まれない。

法第2条第3項

3 この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌(ようぼう)を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。

化粧品が表示・標榜、配合可能/不可能なもの

・化粧品は、あくまで「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」の範囲内においてのみ効能効果を表示・標榜(ひょうぼう)することが認められるものであり、医薬品的な効能効果を表示・標榜することは一切認められていない。

・一方、医薬品について化粧品的な効能効果を表示・標榜することは、過度の消費や乱用等の不適正な使用を助長するおそれがあり、承認された効能効果に含まれる場合を除き、適当でないとされている。

・化粧品の成分本質(原材料)は、原則として医薬品の成分を配合してはならないこととされており、配合が認められる場合にあっても、添加物として使用されているなど、薬理作用が期待できない量以下に制限されている。

化粧品の製造と販売における許可・承認

・化粧品を業として製造販売する場合には、製造販売業の許可を受けた者が、あらかじめ品目ごとの届出を行う必要がある(法第12条第1項、第14条の9)。ただし、厚生労働大臣が指定する成分を含有する化粧品である場合は、品目ごとの承認を得る必要がある(法第14条第1項)。

・化粧品を販売等する場合には、医薬品のような販売業の許可は必要なく、一般小売店において販売等することができる。ただし、医薬品的な効能効果の表示・標榜がなされた場合には、法第66条第1項により禁止される虚偽又は誇大な広告に該当するほか、その標榜(ひょうぼう)内容等によっては医薬品又は医薬部外品とみなされ、無承認無許可医薬品又は無承認無許可医薬部外品として法第55条第2項に基づく取締りの対象となる。

不良化粧品及び不正表示化粧品の販売禁止

・化粧品にあっても、医薬品と同様に、不良化粧品及び不正表示化粧品の販売は禁止されている。(法第62条に基づく法第56条及び57条の準用)

化粧品の効能効果の範囲

化粧品の効能効果の範囲

食品の定義

・食品は、「食品安全基本法」第2条と「食品衛生法」第4条第1項で定義されており、医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品以外のすべての飲食物をいう。

食品安全基本法第2条

食品の定義

食品衛生法第4条

食品の定義

食品の規制

・医薬品には、その品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制が行われている。一方、食品には、専ら安全性の確保のために必要な規制その他の措置が図られている。

・外形上、食品として販売等されている製品であっても、その成分本質、効能効果の標榜(ひょうぼう)内容等に照らして医薬品とみなされる場合には、無承認無許可医薬品として法に基づく取締りの対象となる。以下詳細を確認しておこう。

食品の規制

・しかし、経口的に摂取される物が法第2条第1項第2号又は第3号に規定する医薬品に該当するか否かについては、一般の生活者から見て必ずしも明確でない場合があるため、無承認無許可医薬品の指導取締りの一環として以下の通知が示されている(この通知自体は試験範囲外)。

「医薬品の範囲に関する基準」(昭和46年6月1日付け薬発第476号厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」(最終改正:令和2年3月31日付け薬生発0331第33号厚生労働省医薬食品局長通知)の別紙。以下同じ。)

医薬品に該当する要素

・「医薬品の範囲に関する基準」では、医薬品に該当する要素として以下4つの基準が示されている。食品の販売を行う者(薬局又は医薬品の販売業において食品を販売する場合を含む。)にあっては、これらに照らして医薬品に該当する物とみなされることのないよう留意する必要がある。

医薬品に該当する要素

医薬品に該当する要素

a 保健機能食品

・①特定保健用食品、②栄養機能食品、③機能性表示食品を総称して「保健機能食品」という。これらはあくまで食生活を通じた健康の保持増進を目的として摂取されるものである。

・なお、上記①〜③及び「b 特別用途食品」のいずれであっても、食品として販売に供するものについて、健康の保持増進効果等につき虚偽または誇大な表示をすることは禁止されている(健康増進法第65条)。

特定保健用食品

・特定保健用食品は、健康増進法第43条第1項の規定に基づく許可または同法第63条第1項の規定に基づく承認を受けて、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示(下記表参照)をする食品である。

・特定の保健の用途を表示するには、個別に生理的機能や特定の保健機能を示す有効性や安全性等に関する審査を受け、許可または承認を取得することが必要である。

・現行の特定保健用食品の許可の際に必要とされる有効性の科学的根拠のレベルに達しないものの、一定の有効性が確認されるものについては、限定的な科学的根拠である旨の表示をすることを条件として許可されている。なお、この条件で許可された特定保健用食品を「条件付き特定保健用食品」と区分している。

・特定保健用食品及び条件付き特定保健用食品には、それぞれ消費者庁の許可等のマークが付されている。

特定保健用食品及び条件付き特定保健用食品の許可マーク

特定保健用食品

特定保健用食品の「特定の保健の用途に資する旨の表示」一覧

特定保健用食品の「特定の保健の用途に資する旨の表示」一覧

②栄養機能食品

・栄養機能食品は、特定の栄養成分(ビタミン、ミネラルなど。)の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示するものである。より正確には、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分の量が基準に適合しており、その栄養成分の機能の表示を行うものである。なお、栄養表示しようとする場合、栄養成分の機能の表示は義務である(食品表示基準第2条第1項第11号)。

・栄養成分の機能表示に関しては、消費者庁長官の許可は要さないが、その表示と併せて、当該栄養成分を摂取する上での注意事項を適正に表示することが求められている。また、消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨の表示も義務づけられている。

・栄養機能食品の当該表示等に関しては、医薬品の範囲に関する基準における医薬品的な効能効果に該当しないものとされている。

・ただし、規格基準が定められている栄養成分以外の他の成分について、その機能の表示又は特定の保健の用途の表示がなされている場合には、医薬品の範囲に関する基準の(2)医薬品的な効能効果に該当するものとみなされることがある。

▼ 栄養機能食品の栄養機能表示と注意喚起表示

▼ 栄養機能食品の栄養機能表示と注意喚起表示

③機能性表示食品

・機能性表示食品は、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示し、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られた食品である。食品表示法第4条第1項の規定に基づく食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)に規定されている食品である。

・特定の保健の目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という食品の機能性を表示することはできるが、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではない。

b 特別用途食品(特定保健用食品を除く)

・特別用途食品は、乳児、幼児、妊産婦または病者の発育または健康の保持もしくは回復の用に供することが適当な旨を医学的・栄養学的表現で記載し、かつ、用途を限定したものである。

・健康増進法第43条および第63条の規定に基づき、「特別の用途に適する旨の表示」の許可を受けた食品であり、消費者庁の許可等のマークが付されている。

特別用途食品の許可マーク

b 特別用途食品(特定保健用食品を除く)

・特別用途食品には種類の食品が存在し、特定保健用食品のほか、病者用食品やえん下困難者用食品も該当する。

特別用途食品は医薬品とは異なる

・食品のうち、健康増進法(平成14年法律第103号)第43条第1項の規定に基づく許可または同法第63条第1項の規定に基づく承認を受けた内容を表示する特別用途食品(特定保健用食品を含む。については、原則として、一般の生活者が医薬品としての目的を有するものであるとの誤った認識を生じるおそれはないものとされている。

・ただし、特別用途食品(特定保健用食品を含む。)以外の食品において、特定の保健の用途に適する旨の効果が表示・ 標榜されている場合には、医薬品の効能効果を暗示させるものとみなされる。

各種食品の規制上の分類

・「保健機能食品」、「特定保健用食品」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」、「特別用途食品(特定保健用食品を除く)」の規制上の関係を図示すると次表の通りとなる。

各種食品の規制上の分類

c その他「いわゆる健康食品」

・健康食品という単語は、法令で定義された用語ではないが、一般に用いられている単語である。栄養補助食品、サプリメント、ダイエット食品等と呼ばれることもある。

・法や食品衛生法等における取扱いは保健機能食品以外の一般食品と変わるところはないが、以下の点には注意が必要である。

c その他「いわゆる健康食品」

【語句解説】医薬品の効能効果の暗示とみなされる表現

容易に測定可能な体調の指標の維持に適する又は改善に役立つ旨の表現(例:肥満改善効果等)

身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨の表現(例:老廃物排出効果等)

身体の状態を本人が自覚でき、一時的であって継続的・慢性的でない体調の変化の改善に役立つ旨(例:二日酔い改善効果等) などの表現が該当する。