4 その他の消化器官用薬
1)浣腸薬
・浣腸(かんちょう)薬は、便秘の場合に排便を促すことを目的として、直腸内に適用される医薬品である。
・剤形には注入剤(肛門から薬液を注入するもの)のほか、坐剤(ざざい)となっているものもあるが、一般に「浣腸薬」という場合には、注入剤として用いられるものを指すことが多い。
・便秘については、瀉下(しゃげ)薬と同様、便秘になりやすい食生活等の生活習慣の改善が図られることが重要であり、浣腸(かんちょう)薬の使用は一時的なものにとどめるべきである。
・なお、便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でない。その他、以下のケースでは使用を避けるべきである。
浣腸薬の使用を避けるべきケース
a 注入剤使用の注意
・注入剤は、以下の4つのポイントを守って使用したい。
・注入剤では、排便を促す効果を期待して、グリセリンやソルビトールが配合される。
・直腸内の浸透圧変化に伴って、使用時の体調によっては肛門部に熱感を生じることがある。また、肛門から異物を注入する用法であることから、人によっては肛門部の不快感を生じることがある。
グリセリン使用時の注意
・グリセリンが配合された浣腸薬では、以下の点にも注意が必要である。
b 坐剤(ざざい)使用の注意
・坐剤の使用においては、薬剤の状態と、坐剤挿入後に我慢することが重要となる。
・坐剤の配合成分としては、ビサコジルのほか、炭酸水素ナトリウム等も用いられる。それぞれの注意点と副作用についても確認しておこう。
回虫と蟯(ぎょう)虫
・一般用医薬品の駆虫薬は、腸管内の寄生虫(回虫と蟯虫〔ぎょうちゅう〕)を駆除するために用いられる。
・寄生虫は、手指や食物に付着したものが口から入り、消化管を介して腸に達することが多い。ここでは回虫と蟯虫について説明する。
駆虫薬の対象
・駆虫薬はその有効成分(駆虫成分)が腸管内において薬効をもたらす局所作用を目的とする医薬品で、一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫と蟯虫(ぎょうちゅう)である。
・条虫(いわゆるサナダ虫など)や吸虫、鉤(こう)虫、旋毛虫、鞭(べん)虫等の駆除を目的とする一般用医薬品はない。これらについては、医療機関を受診して診療を受けるなどの対応が必要である。
駆虫薬の使用における注意点
・駆虫薬の使用においては、注意すべき点が複数ある。よく確認しておこう。
・複数の駆虫薬を併用しても駆虫効果が高まることはなく、副作用が現れやすくなり、また、組合せによってはかえって駆虫作用が減弱することもある。
代表的な駆虫成分、主な副作用
・代表的な駆虫成分とその効能、注意点/副作用は以下の通り。
マクリ
・フジマツモ科のマクリの全藻を基原とする生薬。カイニン酸(回虫にけいれんを起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる)を含む。