2)重篤な皮膚粘膜障害
皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症
・皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも医薬品の使用を原因とする重篤な皮膚粘膜障害である。原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1カ月以上経ってから起こることもある。詳細について比較しながら説明する。
皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症
皮膚粘膜症候群/中毒性表皮壊死融解症の重篤化を避けるための初期対応
・皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症のいずれもが発生は非常にまれであるとはいえ、一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがあり、また、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ったりする重篤な疾患である。従って、
○38°C以上の高熱
○目の充血、目やに(眼分泌物)、まぶたの腫れ、目が開けづらい
○口唇の違和感、口唇や陰部のただれ
○排尿・排便時の痛み
○喉の痛み
○広範囲の皮膚の発赤
等の症状が持続または急激に悪化したりする場合には、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、直ちに皮膚科の専門医を受診する必要がある。
・特に、両眼に現れる急性結膜炎(結膜が炎症を起こし、充血、目やに、流涙、痒(かゆ)み、腫れ等を生じる病態)は、皮膚や粘膜の変化とほぼ同時期又は半日〜1日程度先行して生じることが知られているので、そのような症状が現れたときは、皮膚粘膜眼症候群又は中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性を疑うことが重要である。