問題を解く
GL110

1)一般用医薬品で対処可能な症状等の範囲

一般用医薬品の目的と役割

・一般用医薬品は、法において「医薬品のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(要指導医薬品を除く。)」と定義されている。(法第4条第5項第4号)

・一般用医薬品には、6つの役割がある。目的とあわせて確認しておこう。

一般用医薬品の目的と役割

※生活習慣病については、運動療法及び食事療法が基本となる。

セルフメディケーション

・近年、急な高齢化の進展や生活習慣病の増加など疾病構造の変化、生活の質の向上への要請等に伴い、自分自身の健康に対する関心が高い生活者が多くなっている。

・そのような中で、専門家による適切なアドバイスの下、身近にある一般用医薬品を利用する「セルフメディケーション」の考え方がみられるようになってきている。セルフメディケーションの主役は一般の生活者である。登録販売者の役割とあわせて確認しておこう。

セルフメディケーション

一般用医薬品の使用が適切でない場合

・症状が重いとき(例えば、高熱や激しい腹痛がある場合、患部が広範囲である場合等)に、一般用医薬品を使用することは、一般用医薬品の役割にかんがみて、適切な対処とはいえない。

・体調不良や軽度の症状等について一般用医薬品を使用して対処した場合であっても、一定期間若しくは一定回数使用しても症状の改善がみられない又は悪化したときには、医療機関を受診して医師の診療を受ける必要がある。

・なお、一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものであり、例えば、乳幼児や妊婦等では、通常の成人の場合に比べ、その範囲は限られてくることにも留意される必要がある。

・また、スポーツ競技者については、医薬品使用においてドーピングに注意が必要である。一般用医薬品にも使用すればドーピングに該当する成分を含んだものがあるため、スポーツ競技者から相談があった場合は、専門知識を有する薬剤師などへの確認が必要である。

医薬品の適切な使用にコミュニケーションは重要

・一般用医薬品は、一般の生活者がその選択や使用を判断する主体であり、生活者が自らの健康上の問題等について一般用医薬品を利用して改善を図ろうとすること、すなわち生活者のセルフメディケーションに対して、登録販売者は、第二類医薬品及び第三類医薬品の販売、情報提供等を担う観点から、支援していくという姿勢で臨むことが基本となる。

・医薬品の適正な使用のため必要な情報は、基本的に添付文書や製品表示に記載されているが、それらの記載は一般的・網羅的な内容となっているため、個々の購入者や使用者にとって、どの記載内容が当てはまり、どの注意書きに特に留意すべきなのか等について適切に理解することは必ずしも容易でなく、十分に目を通さずに医薬品が使用されるおそれもある。

・また、購入者等があらかじめ購入する医薬品を決めていることも多いが、使う人の体質や症状等にあった製品を事前に調べて選択しているのではなく、宣伝広告や販売価格等に基づいて漠然と選択していることも少なくない。

・医薬品の販売に従事する専門家においては、購入者等が、自分自身や家族の健康に対する責任感を持ち、適切な医薬品を選択して、適正に使用しようとするよう、働きかけていくことが重要である。

・専門家からの情報提供は、単に専門用語を分かりやすい平易な表現で説明するだけでなく、説明した内容が購入者等にどう理解され、行動に反映されているか、などの実情を把握しながら行うことにより、その実効性が高まるものである。

・購入者等が適切な医薬品を選択し、実際にその医薬品を使用する人が必要な注意を払って適正に使用していくためには、医薬品の販売に従事する専門家が、可能な限り、購入者等の個々の状況の把握に努めることが重要となる。

販売時のコミュニケーションのポイント

・一般用医薬品の場合、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。医薬品の販売等に従事する専門家が購入者等から確認しておきたい基本的なポイントとしては、次のような事項が挙げられる。

販売時のコミュニケーションのポイント

・さらに、一般用医薬品は、すぐに使用する必要に迫られて購入されるとは限らず、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、その販売等に従事する専門家においては、以下の点に関して把握に努めることが望ましい。

販売時のコミュニケーションのポイント

・しかし、購入者自身、何を期待して医薬品を購入するのか漠然としている場合もあり、また、購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しく、コミュニケーションが成立しがたい場合もある。

・医薬品の販売等に従事する専門家は、そうした場合であっても、購入者側から医薬品の使用状況に係る情報をできる限り引き出し、可能な情報提供を行っていくためのコミュニケーション技術を身につけるべきである。

・たとえば、情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。

・また、購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるため、販売数量は一時期に使用する必要量とする等、販売時のコミュニケーションの機会が継続的に確保されるよう配慮することも重要である。